猫に『サプリ』は与えた方がいい?メリット・デメリットと与える際に気をつけるべきこと

猫に『サプリ』は与えた方がいい?メリット・デメリットと与える際に気をつけるべきこと

「なんとなく健康に良さそうだから…」という理由で愛猫にサプリを与えようとしていませんか?サプリは不足しがちな栄養素を簡単に補える一方で、与え方を間違えると愛猫に健康被害を与えてしまう可能性もあります。この記事では、猫にサプリを与えるメリットやデメリット、与える際の注意点などを解説します。

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記事の監修

日本獣医生命科学大学卒業。北海道の大学病院で獣医師として勤務。一般診療をメインに行いながら、大学にて麻酔の研究も並行して行う。「動物と飼い主さんに寄り添った治療」を目標に掲げ、日々診療に励んでいます。

猫にサプリを与えるべき?

.サプリのにおいをかぐ猫

そもそもすべての猫にサプリが必要かというと、答えは『いいえ』です。

毎日、高品質でバランスの取れたフード(総合栄養食)を食べていて、獣医師からもサプリの必要性を指摘されていない場合は、サプリを与える必要はないでしょう。

サプリが必要とされる猫の特徴は以下の通りです。

  • 食事から十分な栄養を得られない猫(加齢や病気などにより)
  • 毛艶がよくない猫
  • アレルギー持ちの猫
  • 肝臓や腎臓に病気を抱えている猫

猫にサプリを与えるべきかどうかは、その猫の健康状態や食事状況に応じて決めるようにしましょう。

猫にサプリを与えるメリット

.ごはんを心待ちにしている猫

サプリの最大のメリットは、特定の栄養素の不足を補えることです。

たとえば、グルコサミンやコンドロイチン。これらは、関節の動きをなめらかにしたり痛みを和らげたりする成分ですが、年齢とともに減少します。そこでサプリで補ってあげることで、シニア猫がいつまでも健康的に生活できるよう手助けするのです。

その他にも、皮膚や被毛、関節、循環器系をサポートする「オメガ脂肪酸」や、体内で合成できない「必須アミノ酸」、シニア猫の免疫力を高めてくれるサプリなど、通常のフードだけでは不足しがちな栄養素をサプリで補うことができるというわけです。

猫にサプリを与えるデメリット

.たくさんのサプリに目を背ける猫

猫にサプリを与えるデメリットは、サプリに依存してしまう可能性があることです。サプリには多くの種類がありますが、愛猫の健康に良さそうだからとたくさんのサプリを与えてしまう飼い主さんがいます。

サプリの過剰摂取は、栄養バランスの崩れや、予期せぬ副作用を招きかねません。愛猫の健康のために与えるサプリを、愛猫の健康をおびやかすようなものにしてはいけないのです。

猫にサプリを与える際の注意点

.サプリをチェックする猫

サプリは選び方に注意が必要です。サプリは薬ではないため「◯◯に効く!」や「◯◯が治ります!」などと表示することができません。このような表現で販売されている商品は、どのような成分が入っているかわからないため避けるべきです。

サプリを選ぶ際は、添加物や原材料なども細かくチェックし、品質管理が徹底されている信頼できるメーカーのものを選ぶようにしてください。

また、サプリを始める前は獣医師とよく話し合い、愛猫に必要なサプリについてアドバイスをもらうと安心でしょう。

まとめ

.猫とサプリ

サプリは猫に不足しやすい栄養素を効率的に補えるため、高齢猫や病気の猫をはじめ、多くの猫の健康維持に役立ちます。とはいえ、サプリは健康維持をサポートする「食品」であり、病気を治したり体調不良を改善する「薬」ではないことを忘れてはいけません。

サプリだけを与えていれば健康に過ごせるということはないので、普段から高品質でバランスのとれた食事を与え、愛猫の健康状態に応じてサプリを使用しましょう。サプリを選ぶ際は粗悪な品質のものは避け、獣医師の指示に従って適切なものを選んでくださいね。

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