猫がころころ『寝る場所』を変える4つの理由
1.心地よい気温の場所を探している
猫が寝る場所を変える理由のほとんどが、この理由です。
猫は、暖かくて穏やかな場所を好む動物。そのため温度や湿度、日光の入り具合などが変化すると、寝る場所を変えることがあります。
とくに夏は風の通る涼しい場所、冬は日光が差し込む暖かい場所を好み、日中と夜間で寝る場所を変える猫もいるんですよ。
2.気まぐれで
猫は気まぐれな性格で、これといった理由がなくても気分や好みに合わせて寝る場所を変えます。
たとえば、なんとなく飼い主と一緒に寝たいときや、他の猫とくっついて寝たいとき、その逆でなんとなくひとりになりたいときなど。別に今まで寝ていた場所が嫌になったわけでもありませんが、ただ「なんとなく」という理由で寝床を変えるのです。
この理由は人でもわかる気がしますね。
3.ストレスから逃れたい
猫はストレスを感じると、寝る場所を変えることがあります。
ストレスの原因はさまざまですが、たとえば飼い主がしつこく構ってくる、騒音がする、キツイにおいが漂っている、飼い主の機嫌が悪いなどの原因が考えられます。
このような環境下では猫は安心感を失い、新しい寝る場所を探し始めます。もっとも心地よい場所を見つけるために、何度も探索をすることもあるのですよ。
4.ずっと飼い主のそばに居たい
飼い主が移動すると、それに合わせて寝る場所を変える猫もいます。つまり「飼い主と離れたくない」という気持ちです。
猫にとってのもっとも安心できる場所というのが「飼い主のかたわら」なので、飼い主が移動すればその都度寝床を変えます。
猫にとっては少し大変ではありますが、飼い主からしたら「かわいい」以外の何ものでもありません♪我が家の猫たちは、そのようなことはちっともしてくれませんが…。
猫って「安眠」するの?
寝る場所を頻繁に変えている猫を見ると「安眠」していないのでは?と思う飼い主さんも多いかもしれません。
結論からいうと、猫は「あまり安眠していません」。
これは寝る場所がどうとか、環境が悪いとかそういった理由ではなくて、ただ単に猫が「そういう生き物だから」なのです。
というのも猫をはじめ野生動物たちは、常に危険と隣合わせ。いつ外敵に襲われるかわからない状況で生きているわけです。そんな中で長時間安心して眠ることなど、できるはずもありません。
猫の場合、睡眠の約80%はレム睡眠(体は寝てて脳は起きている)といわれています。そのため、なにか異常が発生した時も、本能的にすぐに起きて対処できる仕組みになっているのです。
なお人間は睡眠の約80%がノンレム睡眠(体も脳も寝ている)といわれているので、寝つきが悪いときなどを除いては基本的に安眠できています。贅沢な生き物ですね!
猫に安眠してもらうためには?
猫は基本的には安眠しない生き物ですが、室内で飼育される愛猫にはなるべく安眠してもらいたいのが飼い主の親心です。
そんなときは次のような方法で猫の安眠をサポートしてあげましょう。人のように睡眠のほとんどで安眠させることは難しいですが…。
快適な寝床を用意する
猫は、暖かい・静か・安全な場所で眠るのが大好きです。そのため寝床は、温度や湿度を適切に保ち、騒音をなくして適度に日光があたる場所に置きましょう。
また猫が安心して眠れるような、柔らかくふかふかな寝床を用意してあげるとベターです。
猫の睡眠への気配りをする
猫が眠りについたらなるべく大きな音を出さないようにしたり、構いすぎたりするのは控えましょう。
人間の赤ちゃんが寝ていると思って、できるだけ静かに過ごしてあげると良いですね。
猫を適度に運動させる
安眠サポートは、なにも猫が寝始めてからするものではありません。猫が起きているときでも、できることはあります!
たとえば猫が寝る前に適度に遊んで疲れさせることで、ぐっすり安心して眠りやすくなります。
人もたくさん歩いたり運動したりした日は、とくに睡眠の質がよいと感じることが多いでしょう。それと同じです。
といっても遊ばせすぎは良くないので、1回10~20分を数回に分けて遊ばせてあげるようにしましょう!もちろんペースは猫に合わせて、シニア猫や持病のある猫は無理をしないように気をつけてください。
まとめ
猫が寝る場所を変える理由は、温度や湿度・騒音・光などの環境の変化が原因となることが多く、季節や時間帯によっても変化することがあります。
また気分や好み、ストレスを感じるときなど、猫の感情の変化も理由のひとつです。他にも、寝転がってもすぐ起きるといった場合は、身体に痛みを抱えている可能性も考えられます。
猫は本能的に「安眠できにくい生き物」ではありますが、柔らかく暖かい場所や静かで騒音がなるべく少ない場所を用意したり、定期的な運動を取り入れたりして、猫が安心して眠れる環境を整えてあげましょう。