「茶トラ」の猫とは
猫を指す場合での「茶トラ」とは、読んで字のごとく「茶色いトラ猫」のことです。
「トラ猫」といえば「キジトラ」が思い浮かぶ人が少なくないと思います。焦げ茶っぽい毛色のキジトラに対し、茶トラはもっと色が淡く、どちらかといえばオレンジ色っぽい毛色です。
英語ではその見た目から「オレンジキャット」や「レッドキャット」、また生姜の色に似ていることから「ジンジャーキャット」などと呼ばれているようです。
ちなみに、猫の祖先といわれているリビアヤマネコはキジトラ柄で、その遺伝子を継いだのがキジトラ猫だと考えられています。茶トラは突然変異で、キジトラ猫から生まれたのだとか。
日本では、今から約450年前の安土桃山時代にはいたという説や、江戸時代に広まった、という説などがあります。江戸時代の風俗画に茶トラが描かれていることからこの頃には存在していたというのは間違いないでしょう。
なお、「茶トラ」の被毛の色にもいくつか種類があり、全身が淡いトラ柄の「茶トラ」もいれば部分的に茶トラで白の面積が多い「白茶」、逆に白の面積が少ない「茶白」もいます。
「茶トラ」猫の特徴
一般的に『茶トラにはオスが多い』といわれています。どうやらそれには毛色を決める遺伝子が関わっているようで、その毛色を決める遺伝子が性別を決める染色体と深い関係があるためのようです。
結果的に、茶トラのメス猫は意外と珍しい、と言われています。とはいえ、三毛猫のオスよりは多いので、そこまで希少というわけでもありません。
なお、オスはメスよりも体が大きくなる傾向があります。そのため、オスが多い茶トラは「体が大きい」という特徴がある、といわれているようです。
「茶トラ」猫の性格
一般的に、茶トラは人懐こくて甘えん坊、臆病で穏やかな性格だといわれています。
筆者宅には2匹の白茶猫がいますが、どちらもオス猫のせいか、甘えん坊なのは確かです。1匹はとても人懐こくて初対面の人にも普通に近づきますが、もう1匹はとても警戒心が強く、よほど慣れた人にしか懐きません。
しかし、どちらも臆病な性格です。純粋な茶トラではなく白い毛色も入っているいため、あくまでも参考程度にはなりますが、このように我が家の猫だけでも同じ毛色だとしても性格にかなりの差があります。
そのため、世間でいわれている性格はあくまでもひとつの傾向であり、必ずしも全てが当てはまる訳ではない、ということを覚えておきましょう。「茶トラだからこの性格なはず!」と枠にハメてしまっては可哀想です。愛猫自身の性格をきちんと把握して、接してあげてください。
「茶トラ」猫の飼い方のポイント
茶トラは食いしん坊が多く、太りやすい傾向にあるようです。可愛くご飯やおやつをおねだりされても、与えすぎないように注意しましょう。
また甘えん坊が多いため、甘えてきた時には構ってあげると喜ぶようです。猫によっては長時間の留守番にストレスを感じてしまう可能性があるので、気をつけてあげてください。
活発で遊び好きな性格の茶トラ猫も多いようです。「遊んで〜!」とおねだりしてきたときは、なるべく応じてあげるとよいでしょう。
まとめ
「茶トラ」猫は、そのほっこりとした見た目の印象からか、テレビCMなどでもよく起用されています。毛色の明るさにより画面映えする、性格がおおらか、などの理由からのようです。
確かに家に1匹いると、雰囲気が明るくなるかもしれません。筆者宅では、ムードメーカーとして機能しているような気がしなくもないです。明るくおっとりしていて屈託のない性格は、万人受けする、と言えるかも…?
そんな人を魅了する茶トラ猫。ご縁があったらぜひ、迎えてみてはいかがでしょうか。