猫が『何度も目をこする』原因4選 病院にかかるべきタイミングなどの対処法も解説

猫が『何度も目をこする』原因4選 病院にかかるべきタイミングなどの対処法も解説

猫が顔を洗っている様子を見ていたら、実は目をこすっていたことはありませんか?何度もゴシゴシしているときには、目に異常があるかもしれません。症状が軽そうだと、ついつい様子を見てしまいますが、病気が原因だった場合は根本を治療しなくてはいけません。この記事では、猫が目をこするときの原因と対処法を解説しています。病院へ行くタイミングなど参考にしてください。

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記事の監修

麻布大学獣医学部獣医学科卒業後、神奈川県内の動物病院にて勤務。獣医師の電話相談窓口やペットショップの巡回を経て、横浜市に自身の動物病院を開院。開院後、ASC永田の皮膚科塾を修了。皮膚科や小児科、産科分野に興味があり、日々の診療で力を入れさせていただいています。

1.異物や刺激物が目に入ったため

目頭を拭かれる白黒

目に異物や刺激物が入った場合、猫は目をこすることで取り除こうとします。

ふだん猫が行動する高さは、床から30〜50cm程度の高さなので、どうしてもチリやホコリ、抜け毛などが舞いやすい環境にあります。そのため、何かのきっかけで目の中にゴミが入ってしまうこともあるでしょう。

また、あまり毛づくろいをしない猫やもともと涙が出やすい猫は目やにがつくことがあります。自然代謝の目やには、ごく少量でこげ茶色をしています。すぐに乾いてしまうので、そのまま目頭についていると気になってこすってしまうかもしれません。

小さなホコリ程度であれば、目の表面を覆う涙で流されます。何度もこすらないようであれば、その日は様子を見ていて大丈夫でしょう。もし、翌日も目をショボショボさせているようなら、動物病院で診察してもらうと安心です。

ただし、シャンプーのような刺激物が目に入ってしまうと、刺激によって涙が出る可能性があります。水でよく洗い流しても目に異常が出る場合には、病院で治療を受けてください。

2.アレルギーの発症

杉のニオイを嗅ぐ猫

猫もアレルギー反応を起こすことがあり、原因は摂食した食物アレルゲン、花粉やダニ、カビなど多岐にわたります。

一般的な症状は、かゆみです。皮膚の薄いところや粘膜などは反応が出やすいため、目をかゆがってこすることもあります。

涙目、目の赤み・かゆみなどが見られますが、目だけでなく皮膚にも症状が出やすいため、首周りやお腹などをやたらと舐めたり掻いたりすることがあれば、アレルギーを疑ってもよいかもしれません。

目が開かなくなるほど赤く腫れてしまったら、かなり重症です。できるだけこすらないようにさせて、すぐに病院へ行くようにしてください。

3.感染症による目の症状

まぶしいアメショー
  • 猫ヘルペスやカリシウイルスなどのウイルス感染
  • クラミジアなどの細菌感染症
  • 東洋眼虫などの寄生虫感染

などが原因だと考えられます。

症状は、かゆみや痛み、充血、流涙、目やになどが見られ、まばたきが増加したり不快感から目を何度もこすったりします。

感染症では、目やにが黄色や緑色など濁っている場合がありますので、目の異常だけでなく、鼻水やくしゃみなどほかの症状にも注意してください。

原因が元の感染症によるものは、病院での治療は不可欠です。できるだけ早く動物病院で検査を受けて、治療するようにしましょう。

また、多頭飼いの家庭には、ほかの猫への感染にもご注意ください。予防ができる感染症は、定期的なワクチン接種も有効です。

4.外傷によるもの

顔を洗う猫

目に外傷をうけると充血し、痛みや多量の流涙などから目をしきりにこすることがあります。

  • 猫同士のじゃれあいやケンカ
  • 毛づくろい中の引っかき
  • 物が直接眼球に当たる
  • 目の付近をぶつけてしまう

など、日常生活でも十分起こる可能性があるものばかりです。

できるだけ猫に目や目の周りを触らせないようにして、急いで病院へ行きましょう。

抗生物質の飲み薬や目薬と同時に、傷の程度によりエリザベスカラーを指示されることがあります。猫が目をこすると悪化する恐れがあるため、治療が終わるまでは、できるだけ外さないようにしましょう。

まとめ

きれいな猫の瞳

猫の目は顔の面積に対してもとても大きく、刺激を受けやすい部分でもあります。

もし猫が目をこすっていても、そのときだけで終われば、たまたま毛やホコリが入ってしまったなど、一時的なものであればあまり心配する要因は考えられません。しかし、一日に何度もゴシゴシこするときには、病気や外傷の可能性が考えられます。

  • ウイルスや細菌感染
  • アレルギー
  • 外傷

など、そのまま様子を見ているだけでは、猫の不快感が改善されないものばかりです。これらの原因は、きちんと病院で検査しないとわかりません。

市販されている動物用目薬で対処しようとするのは避け、重症化させないためにも、獣医師に相談するようにしましょう。

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