「売れ残った猫」たちが存在する現状
猫の種類や性格、体調面などのさまざまな影響で、売れ残ってしまう猫は少なからずいます。
しかし売れ残ってしまうのは、猫に問題があるわけではなく、タイミング的に良縁に恵まれなかったことが大きな原因となっている場合もあるでしょう。
これから猫を家族として迎えようとしている人の多くは、「子猫から成長を見届けたい」と考えている方が圧倒的に多いです。そのため猫の成長が進むほど、新しいお家が決まることは益々難しくなってしまいます。
理想的なのは自身でお迎えをしてあげることですが、「可哀そうだから…」と衝動的に迎え入れようとするのは危険な行動になりかねません。新しい命をお迎えする場合、現実的にさまざまな条件が必要になるため、一時の感情で迎え入れるのは避けるべきです。
最期の一瞬までその猫を幸せにできるかという責任も含めて、自分にできることをまずは冷静に考えてみる必要があります。
「売れ残った猫」たちのためにできること
ここからは、「売れ残った猫」の存在を知ったときにできることについて、考えられることについて解説します。売れ残った猫たちに出来ることは、自分が迎え入れるだけではないことを知っておきましょう。
1.猫を家族として迎え入れる
「売れ残った猫と一緒に暮らしたい」という強い思いがあれば、猫を家族として迎え入れることも考えてみましょう。
しかし、猫と暮らすための費用や自分のライフスタイルと合うかどうかについては、よく考えてから決断する必要があります。
猫と暮らすことは長期的な責任が伴うため、いくつかの条件をクリアしなければなりません。猫のお世話や遊ぶ時間の確保、場合によっては思いもしなかった生活用品や病院代などの突然の費用がかかる可能性もあります。
自身で猫をお迎えするときは、予測できる問題と猫との生活をよくイメージし、納得してから迎えてあげましょう。
2.猫の情報を得て他者に紹介する
自身が売れ残った猫を家族としてお迎えできなくても、猫を飼いたい家族や友人、知り合いなど「迎え入れる可能性がある方」に情報を伝えて紹介することはできます。
年齢や健康面、個体の特徴的な要素は人によって違いがありますので、成猫であっても迎え入れることに全く問題がない人もいるでしょう。売れ残った猫の情報を得ておけば家族が見つかるきっかけになるかもしれません。
成猫は性格もわかりやすく、猫と暮らすイメージがつかみやすいのがメリットです。お世話しているスタッフに猫の特徴を聞いてみたり、実際に猫と触れ合わせてもらうことで、詳しい情報が得られます。
3.保護猫活動への参加やボランティアに取り組む
何かしらの事情や状況によって選ばれなかった猫は、保護団体で新しい家族を待つ猫たちも同じです。
一部の悪質なペット業者のもとから引き取られた猫、ペットショップで出会った猫を事情により手放す飼い主は後を絶ちません。家族待ちの猫は数が多くなるほど、選ばれない猫たちが増えてしまうのです。
そんな猫を少しでも減らすためには、猫の譲渡会を開催している団体やボランティアで行っている保護猫活動に参加することも検討してみましょう。
売れ残ってしまった猫、恵まれない猫たちの将来にも関わるため、強い意識で取り組みたい重要な活動です。
まとめ
猫が売れ残ってしまうのは、年齢、健康面、性格などが関係していることが多くあります。
売れ残った猫を「何とかしてあげたい!」という気持ちはとても素敵なことですが、衝動的な感情で猫を迎え入れるのはやめましょう。暮らす環境が合わなければ、猫にも飼い主さんにとっても、日々の幸せを継続させることが難しくなります。
とくに問題がなければ家族として迎え入れることが理想的ではありますが、「人への紹介」や「保護猫活動」など、猫のお家探しのお手伝いをすることも売れ残った猫たちにできることです。
しかし恵まれない猫を減らすためには、根本的に命を売る生体販売の在り方について疑問を持ち、声をあげていくことが必要なのかもしれません。
より多くの猫が幸せに暮らせるように、猫のために今できることを考えていきたいですね。