大きな竜巻が住宅を破壊
2023年12月の週末に、米国テネシー州を襲った強力な竜巻。このとき破壊された家で、高齢の猫が何とか生き延びて保護され、旅行中だった飼い主と再会できることになりました。
猫の名はSandyです。竜巻が起きて3人が死亡したナッシュビル郊外の街・Madisonで、体を丸く縮めて隠れているところを保護されました。
ナッシュビルに住むErica Williamsさんは、友人が送ってきたMadisonからのライブストリーム中継を見ていたとき、がれきの中に何か動物がいるのを見つけました。
画象を拡大したところ、「まあ大変。小さな猫だわ!」。
さっそく彼女は撮影中の友人Ricky Sessumさんにメッセージを送りました。彼は猫がいることには気づかなかったのですが、ライブカメラを設置した場所に戻り、砂のような色になった猫を見つけトラックに乗せたのです。
「虫の息」だった猫を保護
「猫は生きているけど、虫の息だよ」とRickyさんから聞いた彼女は、すべてを投げ出して現地にかけつけました。
「とにかく急いで出かけて、猫を保護しました」とEricaさん。
彼女は猫を救急病院「Livewell Animal Urgent Care」に運びました。獣医たちは猫を見つけた彼女の注意深さに感謝しています。
Ericaさんは飼い主のAbi Wellsさんにも連絡しました。実はAbiさんは旅行中で、自宅が竜巻で壊れたことを知りませんでした。
「人間でも動物でも、困っていたら助けたいのです」というEricaさんは、被災した被害者を助ける非営利活動団体「Hands on Nashville」でボランティアをしています。
動物たちを助けたい!
「何らかの役に立ちたい、といつも思っています。あの画像で、猫が小さなボールみたいに体を縮めている姿を見て、きっと飼い主が戻ってくるのを必死で待っているのだと思うと、いてもたってもいられませんでした。そのときは飼い主家族が無事かどうかもわかりませんでしたし。なんとか保護してあげなければ…の一心でした。昨日は心配でずっと涙が止まりませんでした」と彼女はいいます。
「わたしは動物が好きです。神様がこの世にくれた宝物ですから。とくに猫は大好きなのです」
Abiさんによると、Sandyは16歳で、子猫のときからずっと自宅で飼っているそうです。獣医の話では「この猫には神経疾患があるため、バランスを保つのが難しい状態ではあるものの、容態は安定していて治療を続行中」ということです。
この病院ではSandyをはじめ竜巻でケガをした動物たちを治療中です。治療費のための寄付金受付口座も開設されているとのことです。
Sandyが元気になって、飼い主のAbiさんとともに一刻も早く元の生活を再建できるよう、願いたいものです。
出典:16-year-old cat survives Tennessee tornado while owner was out of town