1.警戒心があるから
猫は1日12時間から16時間も寝る動物です。猫はもともと野生に生きる動物なので、こまめに睡眠をとって狩りをするエネルギーを溜めるのだといいます。今のイエネコたちは食事も安全も保障されていますが、本能で長い時間寝ているようですね。
猫は睡眠時間を長くとる動物だからこそ、寝ている間に外敵に襲われるリスクがあります。だからこそ、猫が座ったまま寝る理由の一つには、警戒心があげられるのです。
横たわったりあお向けになったり、リラックス中のポーズは弱点の腹部が丸だしになります。攻撃されやすい姿勢ですし、逃げ遅れの懸念もあるのです。そのため、警戒心のある猫は座ったまま寝ることが多く、特に野良猫によくみられます。
警戒しているときは、前足を立てて座る「エジプト座り」の状態で寝ることがほとんどでしょう。
2.子猫だから
人間の赤ちゃんが、ご飯を食べながら寝てしまうことがありますよね。猫も子猫のうちは体力がないので、うっかり寝てしまうことがあります。
たくさん遊んで疲れた後やいっぱい食べて満腹になったときなど、思いがけず寝落ちしてしまうのでしょう。テレビの方向を見ていたと思ったら座ったまま寝ていたり、キャットタワーから窓の外を眺めていたのに気づけば眠っていたり…。
成猫に比べると、子猫は4時間から6時間ほど長く寝ます。座ったまま眠ってしまう確率も、子猫の方が高いかもしれませんね。
3.うたた寝中だから
子猫ではなく、成猫でもうたた寝することがあります。うたた寝はつい眠気に負けてしまうときにするので、座っているときにもよく見られますね。
猫がうたた寝をしやすい姿勢を例にあげるなら、お腹を床につけて座るポーズです。
肘を床につけて前足だけ伸ばす「スフィンクス」座りは、ちょっぴり緊張感もありつつも、ややリラックスした心境での座り方です。一方「香箱座り」は、眠かったり心が落ち着いているときだったり、いずれもついうっかり寝てしまいやすいのでしょう。
4.寝るつもりはない
人間の場合、寝てはいけないときに睡魔をガマンすることがありますよね。猫も同じで、「どうしても寝たくない」ときがあるのです。理由は飼い主さんの帰宅待ちや、おやつをもらえる時間帯など様々。眠気に襲われた猫がガマンしたその結果、座りながら寝てしまっているということがあります。
また猫は「寝る時間」と「起きている時間」を体内時計で使い分ける動物です。だからこそ「今は寝る時間ではない!」と眠気と戦うことがあります。
自分では寝ているつもりはなくても、実際は座っているうちに寝てしまっていることがあるようですね。
5.体調不良のとき
猫は体調不良のときに、座りながら寝ることがあります。正確にいうと、体調が悪いだけに、なるべくすぐに動ける姿勢で体を休めるという本能からくるものです。
また病気が理由で、横たわる姿勢が苦しい場合もあります。たとえば心臓や肺の病気があるとき、猫は横になるより座って休む方が多いです。これは呼吸が苦しくなるからとされています。腹痛を感じている場合も土下座のような姿勢をとることがありますね。
猫がいつもと違う雰囲気で座りながら寝ているときは要注意です。様子がおかしいときはすぐに動物病院に連れて行きましょう。
まとめ
猫が座りながら寝てしまう理由には、警戒心やうたた寝、体調不良などまでいろいろあるようです。お座りする「エジプト座り」よりも、「香箱座り」や「スフィンクス座り」の方が比較的リラックスの要素が強いこともわかりました。
また、香箱座りやスフィンクス座りをしているうちに寝てしまい、頭が地面に垂れてしまうポーズは「ごめん寝」と呼ばれています。とてもカワイイと評判の「ごめん寝」は、完全に気がゆるんで寝てしまったと考えられそうですよ。