猫のおしっこチェック、見るべき6つのポイント 健康な猫の適正なおしっこ量は?色は?

猫のおしっこチェック、見るべき6つのポイント 健康な猫の適正なおしっこ量は?色は?

猫の健康を守るためには、日々の観察が大切です。そのなかでも猫のおしっこのチェックは猫の健康状態を知る重要な指標となるので、飼い主は猫のおしっこの特徴を知って、異常がないかを見極められるようにならなければいけません。そこで今回は猫のおしっこチェックで見るべきポイント6つと、おしっこをチェックする大切さを解説します。猫と暮らす飼い主さん必見の内容です。

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記事の監修

日本獣医生命科学大学卒業。北海道の大学病院で獣医師として勤務。一般診療をメインに行いながら、大学にて麻酔の研究も並行して行う。「動物と飼い主さんに寄り添った治療」を目標に掲げ、日々診療に励んでいます。

猫のおしっこをチェックする重要性

猫トイレに座る白猫

猫のおしっこは単に排泄物としてだけでなく、猫の健康状態を知る重要な指標です。とくに猫は膀胱炎や尿路結石といった泌尿器系の病気にかかりやすい動物なので、おしっこの変化には注意をはらう必要があります。

これらの病気は強い痛みを伴い、場合によっては尿で排出されるはずの毒素が体中に回ることで、命に関わる危険性もあります。そのため早期発見・早期治療が重要なのです。

猫のおしっこチェックは自宅でも簡単に行うことができて、これらの病気の早期発見に役立つ大切な方法をぜひ定期的に取り入れて、猫の健康をサポートしましょう。

猫のおしっこチェックでみるべき6つのポイント

猫用トイレの掃除する女性

1. 回数

通常猫の1日の平均オシッコ回数は、2~4回程度で、5回以上になると多尿の可能性が考えられます。

たとえば尿道閉塞を患うと、尿道が詰まってしまうことで尿が出にくくなってしまい、頻繁にトイレにいくように。

また糖尿病や腎臓病、甲状腺機能亢進症は全身に影響を与える病気ですが、その症状のひとつに多尿を伴うことがあります。

このように明らかにトイレの回数が多いという場合は、もちろん生理的な理由(水をたくさん飲む・温湿度の増加)もありますが、何かしらの疾患を抱えているケースが多いので、なるべく早く動物病院を受診しましょう。

2. 量

健康な猫の1日の平均オシッコ量は、体重1kgあたり50ml以下です。それ以上になると多尿が疑われ、量が少ない場合は、脱水などを疑います。

といっても「猫のおしっこの量を測るのは難しい!」と思う飼い主さんがほとんどでしょう。

そのようなときは日常的に猫砂の塊の大きさを記録しておき、異常にすぐに気づけるようにしておくと良いです。システムトイレの場合は、敷いているシートの重さを同じ時間に記録しておき、変化に気づけるようにしておけるとベター。

3. 色

健康な猫のオシッコの色は、うすい黄色です。

赤色や茶褐色、黒色など、普段と違う色をしている場合は、尿路感染・膀胱炎・尿管結石などの病気の可能性があります。

また、にごっている場合にも同じように泌尿器の疾患が疑われますので、動物病院を受診しましょう。

4.ニオイ

健康な猫のオシッコは、ツンとしたニオイはあるもののさほど強いニオイがしません(※未去勢オスによくみられる「スプレー尿」は強烈なニオイがしますが、病的なものではないので心配はありません)。

しかし尿路感染症などの病気がある場合はニオイが強くなったり、腎臓病では水のようにあまりにおいがしない尿や糖尿病を患うと甘いにおいの尿が出たりします。

そのため、もしも普段と明らかに異なるニオイがしていた場合は、要注意です。

5.尿の質

健康な猫のオシッコは、サラサラとした液状です。しかし何かしらの病気がある場合は、おしっこの質が変になることがあります。

例えば、尿路結石や尿路感染症が起ると、尿に固形物や、キラキラした砂が混ざっていたり普段とは異なる形状を呈することがあります。

6.泡立ち

健康な猫のオシッコは、基本的に泡立ちません。生理的な要因で泡立つこともありますが、糖尿病や尿蛋白などの病気がある場合は、泡立ちが目立つことがあります。

まとめ

猫のおしっこチェック

猫のおしっこは猫の健康バロメーターとして大切なものになります。おしっこの量・色・回数等に異常がないかを定期的に確認することで、猫の健康状態を把握し、早期に必要なケアを行うことができます。

異常が見られる場合は決して放置せず、獣医師の適切な診断を受けて、愛猫の健康的な日常をサポートしてあげてくださいね。

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