猫は鏡像自己認知能力がない
猫は鏡に映った自分自身を認識する能力「鏡像自己認知能力」をもちません。そのため猫は鏡に映った自分を見たときに、人とは異なるさまざまな反応を見せてくれます。
なぜ猫にはこの能力が備わっていないのかは不明ですが、猫は自己認識をする必要がないので何も不都合はありません。お出かけ前の身だしなみチェックをすることなど、猫には不要ですから。
なお、鏡像認知能力をもつ生き物は人だけではありません。チンパンジー・イルカ・ゾウ・シャチ・カラスなど「賢い」といわれる動物のほかにも、近年ではホンソメワケベラという魚類にも鏡像自己認知能力があることが分かりました。
猫が鏡や窓に映った自分を見たときの心理4選
1.興味や探求
猫は自分の姿を見て興味津々になることがあります。鏡や窓の中の反射が「別の猫」のように見え、これに興奮して近づいていくのです。自分とは認識していないので、「誰だろう」と探っているのでしょう。
猫のなかには鏡の裏を覗いてみたり、しきりにニオイを嗅いだりしてその存在が何者であるか調べる猫もいるようです。
2.威嚇や攻撃
猫は自分の姿を「別の猫」と捉えるので、威嚇や攻撃を示す仕草を取ることもあります。鏡に映った自分自身を「敵」だと認識しているのです。
「シャー」といってみたり、猫パンチを食らわせたり、明らかに攻撃的な様子が見られることがあります!
3.無関心
猫は視力が0.1~0.2ほどしかないので「鏡に映った猫」自体を認識できていなかったり、ニオイがないので興味をもたないこともあります。我が家の猫はこのパターンで、鏡に映しても無反応でした…!
あたかも「目の前に鏡なんてありません」という様子で、見ているこちらが不思議な気持ちになります。
4.恐怖心
当たり前ですが、急に目の前に知らない人が現れたら誰だって恐怖を感じます。それは猫も同じで、鏡に映った自分に対して恐怖を感じ、しっぽを体に入れ込む仕草が見られることもあるんですよ。
猫はどのようにして自己認識している?
先述しましたが、猫は鏡に映った自分自身を認識することはできません。しかし猫は「ニオイ」を使って自分を認識することができるのです。その証拠に自分の縄張りを形成したり、帰宅後・入浴後の飼い主にスリスリしたりする行動があります。
猫の視力は人よりも弱いですが、嗅覚は人の数万倍~数十万倍ももっていると言われるほど鋭いです。この鋭い嗅覚があるからこそ、縄張りに侵入してきた猫の存在や、飼い主に自分のニオイがついていないことに気づくことができます。
まとめ
猫には鏡に映った自分自身を認識する能力がないため、猫によってさまざまな反応を見せてくれます。
今回紹介した4つの反応以外にも、変わった反応を見せてくれる猫もいるでしょう。興味があれば、ぜひ愛猫がどのような反応を示すか見てみてくださいね。もしかしたら愛猫が鏡像自己認知能力をもった、天才猫かもしれませんよ…!
ただし猫が嫌がったり威嚇をするようであれば、ほどほどに…。猫の反応と興味にあわせて実践しましょう!