猫の「療法食」与えるときに大切な4つのポイント 普通のフードとの違いや必要になるケースなど

猫の「療法食」与えるときに大切な4つのポイント 普通のフードとの違いや必要になるケースなど

糖尿病や食物アレルギーなど、猫が特定の疾患を患ったときに「療法食」を与えることがあります。療法食は獣医師の指示が必要となる食事で、飼い主の自己判断で与えることはできません。本記事では、療法食を与えるときに気を付けるべきポイントや注意点について解説します。

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記事の監修

日本では獣医師。世界では旅人。”旅する獣医師”として世界各国を巡り、海外で見てきた”動物と人との共生の様子”を、執筆や写真展を通して皆さんと共有する活動をしています。

療法食ってなに?

猫とご飯皿

療法食とは、猫が特定の疾患や肥満になってしまったときに与える、普段とは違う食事のことです。

人間が病気のときに食事管理をするのと同じように、療法食を与えることで症状の改善や緩和、再発予防に役立ちます。

猫が抱える病気に合わせて適切なフードを選ぶため、健康な猫に与えることはできません。健康な猫にとっては偏った内容の食事になってしまうので注意しましょう。

また、療法食を与えるためには獣医師の指示が必要になります。ネットやペットショップなどで販売されていますが、素人判断で猫に食べさせてはいけません。

療法食が必要となる病気

医師と猫

猫が特定の疾患を患うと、獣医師から療法食が指定される場合があります。

  • 腎臓病
  • 糖尿病
  • 膵炎/消化器疾患
  • 尿路結石
  • 食物アレルギー
  • 肥満 など

これらの病気が診断された場合、獣医師から指示された期間と分量の療法食を与えるようにしてください。療法食はネットなどでも販売されていますが、なるべくかかりつけの動物病院で購入することをおすすめします。

療法食を与えるときは、指定された期間と分量を必ず守るようにしましょう。

療法食を与えるときに大切な4つのポイント

ご飯を食べる猫

療法食を与えるときに、気を付けるべきポイントが4つあります。

1.獣医師の指示に従う

猫の療法食は、抱えている疾患に合わせて栄養成分や含有量が調整されて作られています。そのため療法食を与えるときは、獣医師の指示が必要になります。

診断が出たから、過去に同じ療法食を食べていたからと自己判断で与えてしまうのは大変危険です。与える前に必ず獣医師に相談するようにしましょう。

2.急に切り替えない

獣医師から療法食への切り替え指示が出たからと言って、すぐに全てのフードを切り替えることはおすすめしません。

猫は警戒心が強く、突然いつもと違うフードを出されると食べてくれないことがあります。また急な食事変更により嘔吐や下痢などを起こすこともあります。

通常のフードと同じように、少しずつ混ぜ与えながら数日かけて切り替えるようにしましょう。

3.おやつやトッピングをしない

療法食を与えるとき、ふりかけなどのトッピングやおやつを一緒に与えるのはやめましょう。

猫の病気に合わせて必要な栄養が摂れるようになっているので、療法食以外のものを与えてしまうと効果が出なかったり、悪化してしまったりする可能性もあります。

療法食を食べてくれない場合は、ふやかしたり温めたりして工夫してみましょう。それでも食べてくれない場合は、獣医師に相談して対策をしましょう。

療法食にはウエットタイプやおやつタイプのものもありますので、味に飽きないようにしてあげてください。

4.体調管理をしっかりする

療法食を始めたら、猫の様子に変化がないかしっかりとチェックしましょう。

食事を切り替えたばかりの頃は、フードを口にしなかったり下痢になったりと体調不良になる場合もあります。

猫の食欲やトイレの様子に気を配り、異変や違和感があればすぐに獣医師へ相談するようにしてください。

まとめ

舌を出す猫

療法食は猫の健康を守るために必要な食事です。しかし、与え方を間違えると健康を害する危険性もあるので注意が必要です。

健康な猫に食べさせたり、予防目的で与えたりすることもやめましょう。療法食を食べてくれないときは、獣医師と相談しながら工夫して与えることも大切です。

愛猫の健康を守るため、食事管理を徹底するようにしましょう。

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