日頃のスキンシップでできる愛猫の健康チェック 見るべき「部位」を解説

日頃のスキンシップでできる愛猫の健康チェック 見るべき「部位」を解説

愛猫との毎日のスキンシップは、大事なコミュニケーション方法ですよね。スキンシップを取ると、猫との絆が深まったりストレスを軽減するだけでなく、同時に健康チェックをすることもできるんです。今回は、日頃のスキンシップ中にできる猫の健康チェックで、見るべき体の部位について解説いたします。

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記事の監修

山口大学農学部獣医学科卒業。山口県内の複数の動物病院勤務を経て、ふくふく動物病院開業。得意分野は皮膚病です。飼い主さまとペットの笑顔につながる診療を心がけています。

1.お腹

お腹をなでられる猫

お腹を優しく触って不自然なしこりや膨らみはないか、触ると嫌がる箇所がないか確認しましょう。特に声を上げるほど嫌がる場合は、猫がその箇所に痛みを感じているなど異常がある可能性が非常に高いです。

お腹が腫れていたり痛がる場合、腹水が溜まっていたり内臓系の疾患、便秘や膀胱炎の可能性も考えられます。

また、メス猫のお腹が腫れていた場合は子宮の病気である可能性もありますので、日々の健康チェックで少しでもお腹に異変を感じた場合は、早めに動物病院で診てもらうと安心です。

体をなでられることが好きな猫でも、お腹を触られるのが苦手という猫は意外と多いので、お腹のチェックは短い時間で完了することを心がけましょう。

2.耳

耳をチェックされる猫

耳に何か異常があると、耳を掻いたり頭を左右にブルブル振る素振りを見せます。耳からイヤな匂いがしたり、耳が黒く汚れることもありますので、異常がないかチェックしてみましょう。

もしも、においや黒い汚れ、耳垂れがある場合は「外耳炎」の可能性があります。また、黒い粒のような耳垢がある場合は「耳ダニ」がいるかもしれません。

このような異常が見られたときは、獣医師に診てもらうと安心です。

そのほか、猫は発熱すると耳が熱くなりますので、日頃のスキンシップで耳を触ることを習慣づけていると、猫の発熱に早く気付くことができるでしょう。

それだけでなく、毛細血管が多く集まる耳が赤っぽい色をしているときも、発熱の可能性がありますので併せて確認してみてください。

3.目

猫の横顔のアップ

目をチェックするときは、充血していたり涙は出ていないか、大量の目ヤニや目の周りが腫れていないかをチェックしましょう。

このような異常が表れていたら結膜炎や角膜炎、細菌やウイルス感染の可能性も考えられます。

さらに、眼球が濁っていたり両目の色や大きさに異変がないか、目頭付近の膜(瞬膜)がいつもより出ていないかも併せてチェックしましょう。眼球に濁りがある場合、緑内障や白内障の恐れがありますので必ず確認してくださいね。

目の健康チェックで必ず取り入れていただきたいのが「瞬膜」のチェックです。

瞬膜がいつもより出ている場合は目の異常だけでなく、猫風邪や消化不良といった明らかに体の具合が悪いサインでもあります。

毎日のスキンシップで猫の目のチェックを行っていると、わずかな体調の変化も察知することができますので、是非「目のチェック」も取り入れてくださいね。

4.被毛

毛づくろいをする2匹の猫

猫をなでたりブラッシングをするときに被毛に異常がないか確認しましょう。

被毛の状態は意外と健康のバロメーターになります。

毛にツヤがなくパサパサしていたら、栄養不足やストレス、体調不良のサインかもしれません。被毛が黒い猫が体調不良の場合には、こげ茶色に変色する場合があります。

猫は毛づくろいで被毛の汚れを落として綺麗に保つ習性がありますが、毛艶が悪かったり毛玉がある場合、体調不良や体の痛みなどが原因で毛づくろいがしっかりできていない可能性があります。

気になる場合は、念のため動物病院に相談すると安心です。

また、老猫や肥満の猫も体を思うように動かせず、上手に毛づくろいができなくなることがあります。

肥満を改善することはもちろんのこと、こまめにブラッシングを行って毛づくろいをサポートしてあげてくださいね。

まとめ

片足を上げて飼い主を見つめる猫

いかがでしたでしょうか。

今回は、猫との毎日のスキンシップでできる健康チェックについてお話いたしました。

スキンシップをかねて健康チェックをすることで、ほんの些細な体調の変化に気付けるようになるでしょう。

毎日愛猫と接している飼い主さんだからこそ感じる小さな違和感が、病気の早期発見につながるキッカケになるかもしれません。

大切な愛猫が心身ともに健やかに過ごすためにも、スキンシップ中の健康チェックを習慣化してくださいね。

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