1.かまってほしい、遊んでほしい
トイレに行こうとして立ち上がったら猫が追いかけてきて、足にスリスリと頭や体を擦り付つけてくることがあります。これは猫があなたに対して「なでて」「抱っこして」「いっしょに遊ぼう」など、なんらかの要求があってアピールしているのです。
こんなときはほんの数分だけでもかまいませんので、ぜひ愛猫の相手をしてあげましょう。おもちゃで遊ぶ、なでる、ブラッシングをするなど、愛猫との時間を楽しんでくださいね。
2.寂しい、不安になっている
猫は寂しい、不安だと感じると飼い主さんのあとをついて回ることがあります。たとえばお風呂やトイレに立ったとき、帰宅したときなどです。
飼い主さんのことが大好きで、信頼しているからこその行動です。愛されていると思うと何だかうれしくなりますよね。愛猫の気持ちを受け止めてたっぷりとコミュニケーションをとってあげましょう。
しかしあまりにも後追いがひどい場合や毎日つづくような場合は「分離不安」の可能性があります。分離不安になるとストレスはもちろんですが、部屋を荒らす、粗相をする、攻撃的になるなどのさまざまな問題行動の原因にもなります。
気になる症状が見られる場合は、獣医師に対応を相談することをおすすめします。
3.お腹が空いている
猫が「ニャーニャー」と鳴きながらあとを追いかけてくる、という経験をしたことはありませんか?もし毎日ご飯をあげている人だけにするのであれば「お腹が空いたよ」「おやつが食べたい」というアピールかもしれません。
可愛くせがまれればついつい応えてあげたくなりますが、そのたびにご飯をあげていると、気づいたときには肥満に!ということになりかねません。
猫の肥満は飼い主さんの責任。肥満はさまざまな病気の原因となります。心を鬼にしてしっかりと管理しましょう。
4.飼い主さんを母親と思っている
猫は飼い主さんを母親だと思って追いかけてくることがあります。
通常であれば、生後6ヵ月頃には親離れしますが、幼いうちから人間と暮らすようになった猫は、親離れの機会がないままに成長します。そんな猫にとって、ご飯をくれたり、なでたり、いっしょに遊んだりしてくれる飼い主さんは「大好きなお母さん」なのです。
とはいえ一生つづくわけではありません。ずっと子猫のような猫もいますが、一般的には成長とともに少しずつ飼い主さんから自立していきます。
猫の一生から考えれば、あなたを母親として慕ってくれる時間はそれほど長くはありません。愛猫の気持ちを受け止め、甘やかしすぎない程度に甘えさせてあげましょう。
後追いする猫の対処法
猫の後追いはとってもかわいいのですが、あまりにもひどい場合は、ストレスを感じている、精神的に辛い思いをしているといった可能性も考えなければいけません。理由によっては専門家の力が必要な場合もあります。
後追いの理由を知り、それぞれに合わせた対処をしていきましょう。
猫の後追いはどうしたらいい?
猫の後追い対策の基本は、要求に応える、原因を排除するの2つです。
かまってほしい、寂しい、飼い主さんを母親だと思っているという場合は、コミュニケーションが足りているか考えてみましょう。いっしょに遊ぶ、なでる、ブラッシングをするなど些細なことでかまいません。いっしょにいる時間を増やすよう意識してみてください。
またお腹が空いてるようなら、ご飯の量が足りない、食事の間隔が開きすぎているといったことが考えられるでしょう。ご飯の量や時間を見直してみましょう。
分離不安からくる後追いの対処法は?
後追いがひどい、破壊行動、過剰な鳴きやグルーミングなどが見られる場合は、分離不安の可能性があります。
上手に親離れができなかった、飼い主さんへの依存が強い、といった猫は飼い主さんが見えなくなると、寂しさや不安を強く感じ、分離不安に陥ってしまうことがあります。
もし上記のような症状が見られる場合、日ごろの接し方に注意しましょう。
- かまいすぎない
- お留守番は短時間から慣らす
- 出かけるときはそっけない態度で
- ストレスのもとを排除する
- 1匹でも安心して過ごせる環境にする
これらを実践しても改善が見られない場合は、無理せずに行動診療科の獣医師など専門家に相談することをおすすめします。
まとめ
猫の後追いは飼い主さんへの信頼の証です。信頼できる相手だからこそ、かまってほしい、寂しいなどの要求をぶつけてくるのです。そう考えると、とってもうれしくなりますよね。
愛猫があとを追いかけてきたら、優しく声をかけてなでてあげるなど気持ちに応えてあげましょう。
ただし猫の後追いが激しい、ほかにも問題行動が見られるといった場合には、分離不安の可能性があります。早めに専門家に相談してください。