1.野良猫と触れ合う
野良猫を見つけても、「撫でる」「抱っこする」といった触れ合いはしないようにしましょう。
外で暮らす猫は、室内飼いの猫と違って不特定多数の猫と接し、行動範囲も広いため、ノミやダニの寄生や感染症にかかってしまっていることも少なくありません。野良猫と触れ合った後に家猫と接してしまえば、家猫はもちろん人にも病気を広げてしまう可能性があります。
触れ合った野良猫も、人のニオイが体についてしまうと、他の野良猫たちに警戒されてコミュニケーションが上手くとれなくなることも考えられます。
どんなにその野良猫がかわいくても、一時的な気持ちの場合は見守るだけに留めておきましょう。
2.野良猫にむやみに餌付けする
「野良猫のお世話をしてあげたい」と思っても、野良猫にご飯を与えるのは、与える人が猫を保護できる場合に限ります。
野良猫にむやみな餌付けが「厳禁行為」となっているのは、「他の野良猫も集めてしまう」ことや避妊去勢をしていない野良猫が「繁殖し増えること」を防ぐためです。
猫はご飯がもらえるところに集中しますので、猫の数が多くなるにつれて周辺への糞尿被害も拡大していきます。
さらに、フードをバラまく行為や残したフードを放置するようなことがあれば、不衛生な環境に早変わりして周辺住民に大きな悪影響を与えかねないのです。
3.迷い猫を野良猫と間違えて保護する
「野良猫を保護したい」と思うとき、あきらかに野良猫ではない「迷い猫」を保護して飼おうとすることは厳禁行為に当りますので注意が必要です。
まずは猫の首輪の迷子札に電話番号が書いてあれば、直ぐに飼い主さんに連絡をしてあげましょう。
近年では、飼い主の情報が分かるマイクロチップの情報登録制度が開始され、すでにチップを装着している猫もいます。
迷子のペットか不明な場合は、動物愛護センター、もしくは交番に問い合わせして「迷い猫の情報がないか」を確認する必要があります。保護した猫が「迷い猫」だった場合には、一時的に預かることになるため、届け出ることが大切です。
まとめ
野良猫は「幸せにできない猫を増やさないこと」が重要視されています。
野良猫を外で見つけた時にかわいくてお世話をしたくなったり、コミュニケーションをとりたくなったりする方も多いかもしれません。しかし野良猫は、地域猫と違って不妊手術をしていないので、保護せずにお世話を続けてしまうと数が急速に増加します。
管理が行き届かない猫が増えるということは、当然事故やケガ、餓死などの恵まれない猫が増えてしまうことも繋がる恐れがあり、環境悪化によって周囲の人々の暮らしにも影響が出ます。
しかしながら、出会った野良猫も大切な命に変わりありません。縁あって出会った野良猫を、お世話できる人が適切に責任をもって保護してあげられたら素敵です。
野良猫を見つけたら中途半端なお世話をせず、「自分の責任の範囲を超えないこと」が互いの幸せにとってとても重要になるでしょう。