「マイクロチップ装着の義務化」に関する認知度
2022年6月、改正動物愛護管理法の施行により、一部の条件に当てはまるペットに対するマイクロチップの装着が義務化されました。対象となるのは、ブリーダーやペットショップなどで販売される犬や猫です。
そんな犬・猫のマイクロチップ装着について、共立製薬株式会社が運営するサイト『animaLabo(あにまらぼ)』の会員を対象に、意識調査を実施。結果は、約90%がマイクロチップ装着の義務化について認知していることがわかりました。
また、動物別に分けた内訳を見ても、犬の飼い主が92%、猫の飼い主の89%が認識していました。マイクロチップ装着義務化についての認知度は、犬の飼い主・猫の飼い主のいずれも高いことがわかります。
※『animaLabo(あにまらぼ)』…ワンちゃん・ネコちゃんと共に暮らす方向けのフォトコンテストサイト(運営:共立製薬株式会社)。
マイクロチップ装着の現状調査
次に、上記のアンケート調査にて「マイクロチップ装着の現状」についての問いに対しては、「マイクロチップを装着している」と答えたのは、犬の飼い主が60%で猫の飼い主は42%でした。こちらは、猫に比べて犬の飼い主の方が、マイクロチップ装着の意識がやや高いことがわかりました。
また年齢別で調査してみると、犬も猫も、年齢が若ければ若くなるほどマイクロチップ装着の割合が高く、年齢が高くなるごとに意識の低さが数字にあらわれています。
このことからも、時代とともにペットへのマイクロチップ装着の必要性が徐々に普及していることがうかがえます。
マイクロチップを装着した理由について
マイクロチップを装着した理由についての質問に対し、犬の飼い主さんで最も多かった答えは『迎え入れたペットが装着済みだった』ということです。これは、犬がペットショップやブリーダーから購入することが多いこともあらわしています。
一方猫は、犬に比べて保護猫や譲渡されて受け入れることが多いため、マイクロチップを装着した理由としては『迷子対策』や『災害時の対策』がほぼ同列で首位でした。その後「迎え入れたペットが装着済みだった」という回答が続きます。
いずれも「義務だから」という理由ではなく、マイクロチップの必要性について納得して、装着した結果ではないでしょうか。
「所有者登録」や「求めること」について
マイクロチップは、「所有者登録」を自分で行う必要があります。これを行わないと、マイクロチップ本来の役割が正常に機能しません。
この所有者登録についてのアンケート結果は、犬の飼い主も猫の飼い主もともに6割強の人が『難なくできた』と回答していて、スムーズに行えるものであることがわかります。
なお、そんなマイクロチップに期待することですが、圧倒的に多いのが『迷子になったときの検索方法の簡素化』と『GPS機能をつけてほしい』の2つでした。そのことからも、愛するペットが迷子になったときに、再び出会えることが大きな目的であることがわかりますね。
まとめ
犬や猫は、飼い主とはぐれてしまうと、生活が一変。それまでのように、幸せに暮らせる保証はありません。
飼い主の目線でもペットは大切な家族なので、迷子になってしまったときは心配で夜も眠れず、戻ってこないときは心をわずらってしまう人もいます。
現在、マイクロチップについて否定的な考えをもつ人の理由は、体内に異物をいれることが健康上不安であったり、装着時の傷みが気になるというところです。
今後、マイクロチップのさらなる進化により、小型化が進むことで懸念要因を克服し、GPS機能などのメリットが増えていけば、義務化に関係なく、犬にとって必要なものとして認識されれば、装着率が上がるかもしれませんね。