猫の命を奪いかねない危険なおやつ3選 間違っても与えるのはNG!

猫の命を奪いかねない危険なおやつ3選 間違っても与えるのはNG!

特に猫に与えてはいけない危険な3つのおやつは、どこの家庭にもおいてあるだろう身近なものばかり。そしてその危険なおやつは、猫に中毒を引き起こし最悪命にかかわることも…。飼い主はそのようなリスクから愛猫を守れるようにしておかなければなりません。そこで今回は、猫にとって危険なおやつ3選を、NGの理由を加えて詳しく紹介します。また猫が誤って食べてしまった時の対処法や症状についても解説していますので、猫と暮らしている飼い主さんはぜひ最後までお読みください!

SupervisorImage

記事の監修

麻布大学獣医学部獣医学科卒業後、神奈川県内の動物病院にて勤務。獣医師の電話相談窓口やペットショップの巡回を経て、横浜市に自身の動物病院を開院。開院後、ASC永田の皮膚科塾を修了。皮膚科や小児科、産科分野に興味があり、日々の診療で力を入れさせていただいています。

猫に危険なおやつ3選!

アーモンドチョコレート

特に猫に与えてはいけないおやつは3つ!意図的に与えなくても猫が誤食してしまう可能性があるので要注意です。

1.チョコレート

猫にとって危険なおやつの代表「チョコレート」!チョコを猫に与えてはいけないことは、ほとんどの人が知っているのではないでしょうか?チョコレートは猫に中毒を起こす「テオブロミン」というカカオの主成分と「カフェイン」が含まれているので、与えてはいけないのです。

人であれば肝臓で成分を分解できるため、摂取したところで問題はありません。しかし猫はそれを分解して排出する能力が低く、結果的に体に蓄積されてしまいます。

体内に残った成分は、猫の中枢神経や腎臓に刺激を与えて中毒症状を引き起こし、最悪猫の命が危険になることも。とくに高カカオチョコレートは、ひとかけでも危険な量となるため注意が必要です。

2.キシリトール

キシリトールはガムや歯磨き粉に含まれている成分ですが、猫がキシリトールを摂取すると「低血糖」を引き起こすため絶対に与えないでください。

低血糖というのは血中の糖濃度が低下している状態。全身がエネルギー不足の状態になり、糖濃度が低くなればなるほど、昏睡など危険な症状があらわれます。

猫にキシリトールを与えると、インスリンという糖を吸収する物質が過剰に分泌されてしまい、低血糖を引き起こすのです。他にも肝機能にも問題を起こすとされています。人には有益なキシリトールですが、猫には有害!ということを覚えておきましょう。

3.ビターアーモンドとその他ナッツ類

ビターアーモンドをはじめとするナッツ類は、基本的にNG。とくにビターアーモンドは「アミグダリン」という青酸配糖体が含まれているので絶対に与えないでください!アミグダリンは噛んだり砕いたりすると有害物質「シアン化物」に分解され、強い中毒症状を起こす成分です。

ただビターアーモンドは、一定量以上で人にも中毒症状を引き起こすため、輸入が禁止されています。そのため猫の口に入ることは極めて低いとは思いますが、ビターアーモンドの危険性については知っておきましょう。

またそのほかのナッツ類も猫には基本的に与えないでください。ナッツ類は全体的に高脂質なので、下痢・嘔吐などの原因になります。なかでもマカダミアナッツは、犬の中毒症状が確認されており注意が必要です。

中毒を起こすとどんな症状がでる?

元気がない猫

猫がこれらの食品を口にすると、次のような症状があらわれます。

  • 嘔吐や下痢
  • よだれを流す
  • 痙攣
  • 貧血
  • 呼吸困難
  • 発熱 …など

中毒症状は、摂取したものにもよりますが大体12時間以内にあらわれます。ただ飼い主が誤食したことに気づかずに「お腹の調子が悪いだけ」と、中毒を見落としてしまうことも…。

そうならないように危険なものは引き出しにしまい、もしこれらの症状があらわれたら誤食の痕跡がないか確認してみてください。

この3つ以外にも中毒を起こし得る食品やものは多くあります。知らずに口にしてしまっていた、与えてしまっていたということもあるでしょう。

体調変化に気を付けて、何か人間が食べるようなものを口にしてしまっていたら、中毒の可能性も頭の片隅に入れておけると安心です。

もし愛猫が誤食してしまったら?

子猫に聴診器をあてる獣医師

猫がもし誤食をしてしまったら、症状がでる前でもとにかく動物病院を受診してください。自力で吐かせる処置は不要!かかりつけの病院に電話をして、一刻も早く連れていってあげましょう。

可能であれば食べてしまった食品の外装などを持っていき、「いつ・なにを・どのくらい食べたか」を獣医師に伝えられるとベター。動物病院では吐かせる処置を行ったり、必要であれば胃の洗浄など高度な処置も行われたりします。

誤食をしたらなるべく吸収される前に処置をすることが大切ですが、気持ちが早まって自宅で吐かせるのはNG。素人が行っても吐いたものを誤飲したり脱水になったり、結局猫の負担になってしまいます。

獣医師から吐かせるよう指示があればその限りではありませんが、ない場合はなるべく早く動物病院に連れていきましょう。

まとめ

チョコクッキーをよける猫

猫が特に食べてはいけない食品を3つ挙げました。ほとんどが一般家庭においてある身近な食品ばかりなので、要注意。猫が誤って口にしないように、普段から危険な食品は猫の届かない場所にしまっておくことが重要ですが、万が一誤食をしてしまったら、急いで動物病院を受診してください。

中毒症状は放っておくと最悪命に危険を及ぼすため、日ごろから猫の安全管理と緊急事態への備えはしっかり行っておくようにしましょう。

スポンサーリンク