猫につく「ウソ」の種類
猫に「ウソ」をつくことで起きる問題を整理する前に、考え得るウソの種類をピックアップします。実際に猫を「だます」行為には、どのようなものがあるのでしょうか。
まずひとつめは、大好きなおやつをあげるフリをして、猫をおびき寄せる行為です。たとえば、動物病院に連れて行くときや、爪切りやお風呂に入れるときなど、「エサで釣る」ことは、猫をだます行為です。
また、猫を飼っている多くの人が、一度はやってみたことがあるという「死んだフリ」。これも立派なウソですね。
猫を呼んでおいて、飼い主さんが姿を見せないように隠れるというウソもありますよね。「かくれんぼ」の一種で、飼い主さんは遊んであげているつもりでも、猫にとっては「だまされた」という感覚かもしれません。
1.信用されなくなる
猫にウソをつくと、飼い主さんとの信頼関係が壊れてしまう場合があります。たとえば、病院やお風呂に連れて行くために、「おやつをあげるフリ」で、おびきよせたとします。猫は大好きなおやつがもらえると思っていたのに、実際には病院やお風呂など、嫌な場所に連れて行かれたとしたら、猫は不信感を募らせることでしょう。
このように、猫からの信用を失ってしまうのはやっかいな問題。関係性を再構築するにあたり、少し難しい場合もあるため、極力、信用を失うような「ウソ(行動)」は避けたほうがよいでしょう。
なお、猫をおびき寄せるためにどうしてもおやつが必要な場合には、きちんとおやつを与えることをおすすめします。
2.「作戦」が通用しなくなる
おびき寄せることを目的におやつをあげる場合も、注意が必要です。猫は猫なりに学習をする動物なので、「この人におやつをもらったら嫌なところに連れて行かれる」ことを覚えてしまうと大変。やがて、その「作戦」が通用しなくなる可能性もあります。
猫は勘の良い動物なので、「病院」「爪切り」「耳掃除」など、自分が嫌なことを察知するのが早いです。しかしそんな猫をおびき寄せるときは、極力おやつを利用せず、別の方法を試してください。また、おやつやエサを使うなら、「ご褒美」として与えるのがおすすめです。
3.隠れて出てこなくなる
猫にウソをつき続けると、飼い主さんとの信頼関係が崩れ、良いことはありません。しかも、ひどくなると、隠れて出てこなくなってしまうこともあります。
特に、子猫の頃から一緒に暮らしている場合ではなく、成猫になってから家族になった場合はなおのこと。もともと警戒心が強いので、信頼関係を築くためにも、ウソはつかずに育ててあげましょう。
もし、猫が隠れて出てこなくなるほど傷ついてしまった場合には、じっくり待つのが鉄則です。おびきよせるために、飼い主さんがアクションをおこすのは逆効果です。安心できる環境を整えて、猫の心が癒えるのを待ちましょう。
まとめ
冒頭で猫につくウソの種類をピックアップしましたが、猫につくウソで問題になるのは、エサやおやつなどの食料が深く関係しそうです。
たとえば、飼い主さんの死んだフリは特に悪影響もなく、かくれんぼは逆に猫が喜んで遊ぶことも報告されています。
猫にとって食欲は、生きるために必要な三大欲求のひとつなので、食欲に関連するウソは避けるのが好ましいでしょう。