猫のお鼻にポチッと模様が…シミ?汚れ?気になる原因と対策

猫のお鼻にポチッと模様が…シミ?汚れ?気になる原因と対策

愛猫の鼻に、見慣れないシミや汚れのような模様が現れたら心配になりますよね。ケガや病気なのではないかと様々な可能性を考えてしまうものです。そこで今回は、猫の鼻にできたシミや汚れのような模様は何なのか?模様ができる原因や対策についてご紹介したいと思います。

SupervisorImage

記事の監修

山口大学農学部獣医学科卒業。山口県内の複数の動物病院勤務を経て、ふくふく動物病院開業。得意分野は皮膚病です。飼い主さまとペットの笑顔につながる診療を心がけています。

1.汚れ

右を向く猫の顔のアップ

 
鼻にシミのような模様ができる原因の1つとして「汚れ」が挙げられます。

汚れだったらグルーミングをしたり、生活の中で自然と落ちそうなものですよね。しかし、毎日の食事などで付着した汚れが鼻にこびりつくと、軽く拭いただけでは落ちない場合もあります。

そのような時は、ぬるま湯で濡らした柔らかい布やコットンを使用して拭き取ってあげてください。

一度で落とし切ることは難しいかもしれませんので、猫の鼻を傷つけないように何度かに分けて拭いてあげると、汚れが薄くなっていく可能性が高いので試してみてくださいね。

2.ほくろ・シミ

鼻に模様がたくさんある子猫

猫も人間と同じように、ほくろやシミができることがあります。

全身を被毛で覆われているためあまり目立ちませんが、鼻や唇は比較的ほくろを確認しやすい部位なのではないでしょうか。

ほくろは、メラニン色素を作る「メラノサイト」と呼ばれる細胞が変化したもので、良性腫瘍の一種です。

一方、シミはメラニン細胞がメラニン色素を作り出すことで発生します。シミは、肌が一定の周期で生まれ変わる「ターンオーバー」により剥がれ落ちることが多いのですが、ターンオーバーが上手く行われなかった場合、シミとして残ります。

一般的なほくろやシミは病気ではありませんので、過度に心配する必要はないでしょう。

3.ケガやアレルギーによるかさぶた

茶トラの鼻のアップ

鼻にできた傷がかさぶたになっている場合も考えられます。

ケガによるかさぶたは、時間の経過とともに自然とはがれ落ちて治りますので、さほど心配する必要はないでしょう。

しかし、猫の鼻のかさぶたが、ケガではなくアレルギーが原因となりかきむしってできた可能性も考えられます。

アレルギーには、食物アレルギー、ノミアレルギー、アトピー性皮膚炎などが存在します。いずれも強いかゆみや脱毛などの症状が現れるため、過度にかゆがったり掻きむしる様子が見られたら、獣医師に相談すると安心でしょう。

4.悪性メラノーマ

ピンクの鼻の猫

鼻の模様が、悪性メラノーマという皮膚ガンの一種である可能性も考えられます。

悪性メラノーマとは、メラニン色素を作り出すメラニン細胞に発生する腫瘍です。

一見ほくろやシミと見間違えてしまいそうですが、ほくろより大きい、盛り上がっている、いびつな形をしている、境目がわかりづらいなど、ほくろとは異なる特徴があります。

さらに、だんだん大きくなっているようなら要注意です。

一般的に悪性メラノーマは進行が早いガンと言われています。さらに、現時点で悪性メラノーマの明確な予防方法はありません。

早期発見が重要になりますので、何か異常を感じたときは、できるだけ早く動物病院を受診することをおすすめします。

5.扁平上皮癌

白猫の鼻のアップ

扁平上皮癌は皮膚や粘膜にできるガンで、鼻以外に口や耳にも発生しやすいガンです。

鼻に扁平上皮癌が発生した場合の症状は、かさぶた、脱毛、くしゃみ、鼻水、鼻血などの症状が現れます。かさぶたのようなできものが炎症を起こし、ただれて出血する場合もあります。

扁平上皮癌は、毛色が白く、長時間紫外線を浴びる猫が発症する可能性が高いガンと言われています。

もちろん、白い毛色の猫だけではなく、どのような猫も扁平上皮癌にかかる可能性はゼロではありません。そのため、普段から猫の体調や見た目の変化を把握しておくことが重要です。

紫外線を防ぐために室内飼いの徹底や、室内で長時間日が当たる場所には紫外線をカットする効果のあるカーテンを使用するなど、対策を施しましょう。

扁平上皮癌も進行の早いガンと言われていますので、普段と違う治りの悪いかさぶたがあるなど異変を感じたら必ず獣医師に相談するようにしてくださいね。

まとめ

キジトラ猫の鼻のアップ

今回は、猫の鼻にシミや汚れのような模様ができる原因と対策についてお話ししました。

猫の鼻にできた模様の原因は、ほくろやシミ、汚れであることがほとんどでしょう。しかし、中には病気やアレルギーなど、動物病院の受診が必要な場合もあります。

小さな異変をすぐに察知するためにも、普段から愛猫をじっくり観察して体調を把握することが病気の早期発見への近道です。

もしも、何かいつもと異なる違和感を感じたら早めに動物病院を受診するようにしましょう。

スポンサーリンク