1.同じ母音(似た音)の名前は避ける
猫は人間と違って「言葉」の文化がありません。そのため、名前の意味はもちろん、「言葉」として認識することはなく、「音」で判断しています。
多頭飼いの場合、似たような音の名前だと猫が覚えることができなかったり、混同してしまうことがあります。たとえば「たま」と「たら」は、「た」からはじまり「2文字」という共通点が多い言葉ですよね。音の響きも似ているので、猫にとっては間違えやすい状態です。
似たような名前にならないためのコツは「母音」を変えること。人間でも母音が同じ発音の言葉は、聞き違えることがあるものです。文字数が同じでも、母音の組み合わせや順番が異なるだけで、猫は自分の名前を判断しやすくなりますよ。
2.長い名前は避ける
猫の名付けランキングで上位の名前は、3文字以内で呼べる名前がほとんどです。
猫は自分の名前が長すぎると覚えることができないので、理想は3文字以下、多くても4文字以内に収めるのがおすすめです。たとえ同居猫の名前に母音で変化を付けたとしても、文字数が多い名前では、猫が自分の名前と認識できません。それではせっかく考えて名付けた意味がありませんよね。
また飼い主さんにとっても、呼びやすいのは2文字や3文字。ご飯で呼ぶときや、姿が見えずに探すときなど、短くてリズムよく呼べる名前の方がスムーズです。
ただし、中には愛猫にどうしても付けたい名前がある人もいます。もしその名前が長い場合は、愛称で呼ぶのがおすすめ。たとえば「マルゲリータ」と名付けたいとしたら、実際に使うのは「マル」といった感じですね。愛称で呼ぶ場合も、それぞれの母音が同じにならないよう気をつけましょう。
多頭飼いで特に注意すべきこととは
複数の猫をお迎えするときには、体の特徴を名付けのヒントにするのもポイントです。
猫が複数いると、パッと名前が出てこないこともあるので、黒色なら「クロ」や「ジジ」、白い猫なら「シロ」「ユキ」、白黒の猫なら「ブチ」、ハチワレなら「ハチ」といったイメージですね。
また見た目に限らず、性格のイメージに合わせた名付けもおすすめです。恐がりの性格なら「ビク(ビクビクしているから)」、動きがゆっくりなら「のん(のんびり屋だから)」などです。
同居猫の数が多ければ多いほど、猫の色や体型、性格などの特徴を名前に表わすと、上手に呼び分けることができますよ。
他にも、発音が分かりやすい名前をつけたり、新人猫には、先住猫とは異なる母音の名前をつけるのもおすすめです。
まとめ
冒頭で、猫は自分の名前を覚えることを伝えましたが、正確には「音と関連する事柄を記憶している」だけです。
猫は「この音がすると、自分にとって良いことがある」という事例が繰り返されることで名前に反応するようになりますので、名前を覚えてもらうためには上手に活用しましょう。
また、猫に名前を覚えてもらうためには、名前は聞きやすくてシンプルなものがベスト。さらに多頭飼いの場合は、区別しやすい名前にすることが、ネーミングの重要ポイントです。
猫をお迎えしたら、飼い主さんも猫自身も、その名前によって快適に生活していけるような素敵な名前をつけてあげたいですね。