猫が『鼻をヒクヒク』する理由3選 気を付けたい病気の可能性も

猫が『鼻をヒクヒク』する理由3選 気を付けたい病気の可能性も

じっくりと猫の鼻を観察することがないと、猫が「鼻をヒクヒク」することにあまり気付かないかもしれません。どんな時に猫は鼻をヒクヒクさせるのでしょうか。気を付けたい病気の可能性もあるようなので、今回しっかり確認しておきましょう。

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記事の監修

東京農工大学農学部獣医学科卒業。その後、動物病院にて勤務。動物に囲まれて暮らしたい、という想いから獣医師になり、その想い通りに現在まで、5頭の犬、7匹の猫、10匹のフェレットの他、ハムスター、カメ、デグー、水生動物たちと暮らしてきました。動物を正しく飼って、動物も人もハッピーになるための力になりたいと思っています。そのために、病気になる前や問題が起こる前に出来ることとして、犬の遺伝学、行動学、シェルターメディスンに特に興味を持って勉強しています。

️1.気になるニオイを探っている

何か情報を探っている猫

猫が鼻をヒクヒクさせる理由で最も多いのが、「気になるニオイを探っているから」です。興味のあるニオイが漂っているため、鼻をヒクヒクしているのかもしれません。

異性猫など他の猫の匂い、食べ物の匂い、人間の汗臭など、猫が興味を示すニオイは多くあります。そのニオイをより深く探るために、匂い物質を多く鼻の中に取り込もうとしているのでしょう。

フェロモンを嗅ぎとったりとても興味がそそられる匂いには、鼻をヒクヒクさせた後にフレーメン反応を起こすことがあります。

️2.息が切れている、呼吸が乱れている

遊び疲れた猫

猫は、息が切れた時でも口を開けて呼吸することはあまりありませんが、激しく呼吸をしている時は鼻をヒクヒクさせているように見えることがあります。この場合のヒクヒクは、匂いを嗅ぐ時とは違って鼻先だけではなく、口(マズル、唇)全体が動きます。

子猫や活発な若い猫では、激しく遊んだせいで息が切れることがあります。 また、とても緊張したり興奮したりといった精神的な理由で呼吸が乱れることもあります。この場合にも、息が切れた時と同じように鼻がヒクヒクしているように見えることがあります。

️3.病気の可能性も

座っている猫

病気によって呼吸が苦しい時も、運動をして息が切れた時と同じように鼻がヒクヒクしているように見えることがあります。

呼吸器や心臓の問題、熱中症、貧血など、猫の呼吸が苦しくなる原因はいくつもあります。呼吸が苦しい場合は鼻や口全体がヒクヒク動く他に、呼吸数が多かったり胸やお腹が大きく動いたりします。

たとえば肺の中に液体が貯まって酸素と二酸化炭素の交換が十分にできなくなる「肺水腫」など、呼吸が苦しいということはすぐに治療を開始しないと命に関わることになる可能性があります。猫の呼吸がいつもと違うと思ったら、すぐに病院を受診しましょう。

️まとめ

鼻のアップ写真

猫が『鼻をヒクヒク』する理由3選 気を付けたい病気の可能性も、についてお伝えいたしました。

愛猫が鼻をヒクヒクさせていたら、多くの場合は気になるニオイをもっとよく嗅ぎたいからです。しかし、問題が無い「ヒクヒク」なのか呼吸の異常なのかは見分けることができなければなりません。

子猫や若い猫が激しく遊んだ後に鼻をヒクヒクさせたり口を開けて呼吸をしていても、落ち着けば元に戻るのであれば心配ないでしょうが、そうではなく安静にしているのに呼吸の異常が見られる場合には要注意です。

猫と一緒に暮らしている飼い主さんは、愛猫の呼吸が苦しい場合のヒクヒクを知っておく必要があるでしょう。呼吸が苦しくて鼻をヒクヒクさせる様子はネット上の動画でも見ることができますので、ぜひ確認をして、愛猫の呼吸の異常にすぐ気づけるようにするといいと思います。

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