猫の変わった鳴き声
通常は飼い主さんに甘えたいときや何かを要求する時に「ニャー」と鳴くのが一般的ですが、聞きなれない鳴き声のなかには、注意しなければならない変わった鳴き方もあります。
1.いつもよりも高い「ミャー」
強い寂しさを感じたときの猫は、高い鳴き声で「ミャー」や「ウミャー」と不安な気持ちを飼い主さんに訴えかけるように鳴きます。
飼い主さんが近くにいることが当たり前になっていると、飼い主さんがいないこと自体が大きな環境の変化となってストレスを感じてしまうのです。
2.落ち着いた様子で「ンー」
猫の名前を呼んだり、スキンシップをとったりすると、「ンー」や「ンッ」と口を開けずに返事のように鳴くことがあります。この鳴き声は、猫がリラックスしている時に聞けることが多く、日常的に聞いている方も多いかもしれません。
猫が相手に親愛の気持ちがあり、あいさつ代わりの鳴き方なので、飼い主さんと良好な関係が築けている証でもあります。
3.低い声で繰り返す「ナウン」
あまり聞き慣れない「ナウンナウン」と繰り返す鳴き声は、猫の体に異変が起きているタイミングで聞くことが多く、消化不良を起こしてしまっているのかもしれません。
食欲がない、頻繁に嘔吐や下痢が続いているときは、体調の悪化が加速しやすいため、早めに動物病院を受診することが大切です。
4.気になる様子で「カカカッ」
初めて聞くとびっくりしてしまう、鳴き方ですが、心配する必要はありません。「カカカッ」あるいは「ケケケッ」などと鳴くのは、興味をもった対象物を目撃したときの鳴き声で「クラッキング」とも呼ばれています。
例えば、窓から見た鳥や飛んでいる虫、同居し始めたばかりの猫に対して、近くに行けないもどかしさがあるときに鳴くことがあるでしょう。
5.怒りながら「シャーッ」と鳴く
不安や怖い気持ちやが強くなると、興奮した様子で相手を威嚇するように鳴きます。口を大きく開けて、耳が外側に向けて鳴くため、猫の表情からも怒っていることが明らかです。
慣れていない人との距離感が近すぎたり、縄張り意識から他の猫を追い払おうとします。
6.大きな声で「アオーン」と叫び鳴き
叫ぶような鳴き声には、強い不満やもどかしい気持ちが込められています。「体を動かせていない状態が長く続いている」「狩り遊びで狩猟本能が満たされていない」などのストレスが強いときに鳴くことがあります。
うろつきながら頻繁に鳴き続けたり、夜鳴きが多い場合は、高齢猫に多い甲状腺の病気や認知症などの症状があらわれている可能性があります。病気の疑いを含めて猫の様子を観察しましょう。
猫の変わった鳴き声を聞いたらどうするべきか?
猫は言葉の代わりに飼い主さんに何かを伝える手段として鳴くことが多いです。「甘え」「不満」「体の不調」「発情期」など、そのときの猫の気持ちや状況によって鳴き声も変わってきます。
突然変わった鳴き声で鳴く場合は、猫に何かしらの変化が起きていると考え、行動に異変がないか様子を伺うようにしましょう。
もしも原因が分からず不安に思うことがあれば、かかりつけの獣医師に相談することも大切です。
まとめ
猫は、そのときの感情や体調によって鳴き方を変えます。可愛い鳴き方もあれば、少し変わった鳴き声など、猫によっても個性が強く表れるところです。
場合によっては、病気やケガなどから体の問題を訴えている可能性もありますので、いつもとは違う鳴き声を聞いたら、猫の体調や行動に目を向けるようにしましょう。
猫の鳴き声をきっかけに、問題の発見や円滑なコミュニケーションに役立てていきたいですね。