1.外から帰宅したときや入浴後
仕事や学校など外出から帰宅したとき、猫が寄ってきて舐めてくることがあります。これは、嗅ぎ慣れないニオイに反応しての行動です。
いつもの飼い主さんのニオイではないので、まずは自分が舐めることで、飼い主さんであることを確認します。次に、いつもと違うニオイを消すために、舐めることでニオイの上書きをするのです。
また、猫がニオイの変化に反応するシチュエーションは、帰宅時だけでなく入浴後もそうです。
お風呂に入った飼い主さんは、シャンプーやボディーソープ、入浴剤のニオイで、本来の飼い主さんのニオイとちょっと変わりますよね。そのようなときに猫は安心感を得るために、飼い主さんをペロペロと舐めて安全確認をするのです。
2.くつろいでいるとき
飼い主さんがくつろいでいるときに、猫が寄ってきて舐めてくることもありますよね。膝の上にのって手を舐めたり、ソファで横になっているときに顔を舐めてきたり。猫も飼い主さんも、くつろいでいるシーンで舐めてくるのは「大好き」のサインです。
特にゴロゴロと喉を鳴らしながら、顔や口元を舐めてくるのは最上級の「Ilove you」です。子猫時代から育てているなら、飼い主さんのことを母親だと思っているのでしょう。「大切な仲間だよ」「家族だよ」という猫からのメッセージなので、愛情表現と受けとって間違いないでしょう。
また本来、警戒心の強い動物である猫が、初対面のお客さんをペロペロ舐めたときは「歓迎」の証です。猫にとって信頼できる人と認識されたというわけです。
3.ブラッシングの後
猫をブラッシングした後に、ペロペロと舐めてくることがあります。これは「グルーミングしてくれたお礼に、お返しするね」という意味です。
猫は、いくら体がやわらかいとはいえ、グルーミングしたくても自分では届かずできない場所があります。そんな弱点を埋めるのが、猫同士がお互いを舐め合う「アログルーミング」。猫がブラッシング後に飼い主さんを舐める心理は、この「アログルーミング」なのです。
「アログルーミング」は、猫同士でも仲良くなければやりません。たとえ同じ家に住んでいる猫でも、心の距離感が親密でなければ「アログルーミング」はしないのです。
そのため、ブラッシング後に猫が舐めてきたら、良好な関係が築けていると思って良いでしょう。
4.就寝時や寝起き
飼い主さんが、就寝のためにお布団に入った後や、朝の寝起きに猫が舐めてくるのは、要求や要望を伝える行為です。
そのときの猫の気分によって内容は異なりますが、就寝前の場合は「遊んでほしい」「おやつをください」、朝は「ご飯が欲しい」「お水を換えて」というような内容が多いですね。
他にも、トイレを掃除してもらいたい、甘えさせてほしいなど、要求内容は様々。ただし、必要以上に要望に応えすぎるのはおすすめできません。猫は「コレをすると要求が満たされる」ことを学ぶ動物なので、舐めてくる行為はエスカレートしてしまいます。
睡眠の妨げにならないように、くれぐれも注意してくださいね。
まとめ
猫が舐めてきた状況やタイミングで、猫の気持ちを予測することができます。
その気持ちは、相手への愛情を純粋に伝えるためのスキンシップからお願いごとまで、かなり幅広いですね。
しかしいずれの場合も、「舐める」という行為は信頼している証拠です。心を開いていない相手には絶対にしない行動なので、猫の気持ちを上手に受け取ってあげましょう。