︎瞬膜とは?
瞬膜は第三眼瞼(だいさんがんけん)です。
第三のまぶたと言われ、まぶたと同じような役割をします。目頭寄り下まぶたの内側にある白っぽい膜で、健康な時は目頭に隠れてほとんど見えません。
瞬膜は多くの哺乳類・鳥類・爬虫類・両生類・魚類の一部が持っていますが、人間や一部の霊長類にはありません。
︎1.目の乾燥を防いでいる
猫はほとんど瞬きをしませんが、開いた目はいつも美しくキラキラとしていますよね。それは瞬膜から分泌している涙の成分によって、目が乾きにくくなっているからです。
涙の成分のおよそ40%は、瞬膜が分泌していると言われています。そして瞬きをすることで、涙成分を目全体に行き渡らせることができます。
︎2.目を保護している
角膜に傷がつかないように、瞬膜が防御を行っています。
上のまぶたにしかまつ毛が無いため、猫の目はゴミなどの異物が入りやすいのです。室外で暮らしていた頃は、草むらなどうっかりと目を傷つけてしまう場所にも多く出入りしていました。しかし瞬膜の存在によって、異物を目に入れさせない、もしくは入っても自然に出すことで、目を保護してきたのです。
︎3.感染症などから守っている
瞬膜は多くの細菌やウイルスにさらされる猫の目を潤わせ、健康状態を維持しています。
免疫機能を含む物質を涙と一緒に分泌して、目薬のように微生物の繁殖を防ぐ役割を持っています。そのおかげで、健康な猫の目は感染症から守られています。
ただし、瞬膜の機能や免疫が下がっていると感染症にかかりやすくなります。
︎瞬膜のトラブルと原因は?
瞬膜がなかなか戻らない、またはずっと出たままの場合は何かしらのトラブルがあると考えられます。
「あかんべー」をすると、見える眼瞼結膜が炎症を起こす結膜炎は、瞬膜が押し出されます。異物や喧嘩などで角膜が傷つくと角膜炎となり、瞬膜が戻らないことがあります。
その他、チェリーアイ、ホルネル症候群が原因でも、瞬膜が出たままとなるようです。
︎まとめ
猫の目にある『瞬膜』って何?重要な3つの働きと起こり得るトラブルについてお伝えいたしました。
皆様の愛猫の目には、トラブルは起きていないでしょうか。
いつもは綺麗な愛猫の目元に違和感を感じたり、異常が見られる時は、様子見をせずにすぐ病院を受診してくださいね。