日本に伝わる『猫の神様』4選!崇められるようになった理由とは

日本に伝わる『猫の神様』4選!崇められるようになった理由とは

現代の日本において多くの人々に愛されている猫は、昔から日本人にとっては崇める存在だったようで、猫の神様を祀った神社も各地にあります。日本に伝わる猫の神様について、また猫が神様として崇められるようになった理由についてご紹介します。

猫の神様を祀る日本の神社

神社にいる猫

1.猫神社

田代島にある猫神社では、大漁の神様として猫が祀られています。漁業が盛んだった田代島では、かつて漁の準備をする最中に1匹の猫を死なせてしまうという事故が起こりました。可哀想に思った網元が猫を丁重に葬ったところ、その後は大漁になったうえに海での事故が減少したそうです。

2.自性院

東京都にある自性院では、室町時代に道に迷った太田道灌という武将を1匹の黒猫が助けたことから、猫が神様として祀られるようになりました。道灌は黒猫の案内で自性院に辿り着いたおかげで、合戦の危機的状況から救われたそうです。

猫の死後には猫地蔵がつくられ、さらに江戸時代になってから猫面地蔵と呼ばれる猫の顔が彫られたお地蔵様も奉納されました。

3.猫の宮

山形県の猫の宮には、命がけで主人を守った猫が祀られています。かつて観音様が授けた猫を大切に育てていた夫婦がおり、猫は村に潜む大蛇から夫婦のことを守っていました。最期は首だけになっても大蛇に立ち向かい、猫のおかげで夫婦の命と村の安泰は守られたのです。

亡くなった猫は手厚く葬られ、今でもペットの健康祈願や供養のために多くの人が猫の宮を訪れています。ちなみに猫の宮と対になる犬の宮では、村人を騙して年貢を取り立てていた古狸を倒し、村を救った犬が神様として祀られています。

4. 仙巌園の猫神神社

鹿児島県の観光名所である仙巌園の中には、猫の神様を祀った猫神神社があります。文禄・慶長の役において、島津義弘という武将が7匹の猫と共に朝鮮に渡りました。義弘は猫の瞳孔の開き具合を見ることで、正確に時間を推測しようとしたのです。

7匹の猫のうち5匹は亡くなってしまいましたが、日本まで無事に帰って来られた2匹が時の神様として祀られるようになったとのこと。今でも猫の長寿祈願や供養のために猫神神社を訪れる人が多く、猫グッズを販売している「猫屋」というお店も人気です。

猫が神様として崇められた理由とは?

ネズミのおもちゃと猫

昔の日本において、猫はネズミから穀物や蚕を守ってくれる有難い存在でした。かつて猫は日本に生息していなかったので、ネズミを退治してもらうために、わざわざ中国から連れて来ていたそうです。

現代ではとても身近な動物になった猫ですが、昔は貴重な動物だったので、神様として崇めることで豊穣や養蚕業の成功を祈っていたのでしょう。特に養蚕業が盛んだった東北地方では、猫を神様として祀った神社が多いそうですよ。

また漁業の際にも、猫は船の食料や荷物をネズミから守る役割を担っていたようです。猫のネズミを退治する能力は、当時の人々にとって崇めたくなるほど重宝するものだったということですね!

まとめ

鳥居の前にいる猫

昔の日本に猫はそれほど多く生息していませんでしたが、ネズミを退治して生産物を守ったり、神様として心の拠り所になったりする形で日本人を支えてくれていました。猫が好きな方は、ぜひ猫の神様が祀られた各地の神社を訪れてみてくださいね。

また現代の猫たちをペットとして、そして家族の一員として愛することは、かつて日本人を助けてくれていた猫という存在への恩返しになるのではないでしょうか。猫は神の使いだという説もあるので、もしかするとあなたの愛猫も神の使いとして、あなたに幸運を運んでくれているのかもしれませんよ♪

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