1.低い声で長めに繰り返し鳴く
実は、野生の猫はほとんど鳴きません。猫同士はニオイやボディランゲージで会話をするので、人間と暮らしていない猫は、発情期やケンカのとき以外はあまり鳴かないのです。
一方、飼い猫は家の中でも鳴きますよね。これは、人間に対してのコミュニケーションツールとして鳴き声を使用しているからです。ニオイやボディランゲージで会話ができない人間には、声を出すことで意思表示をするのです。そのため、猫が家の中で飼い主を探している時も鳴くことが多いのです。
飼い主を探している時の特徴は、低めの声で長めに鳴くことでしょう。たとえば、発情期や緊急事態でもないときの「ミャーオ」や「ンニャーオ」、「アオーン」という鳴き方は、飼い主を探している可能性が高いでしょう。
なお、飼い主を探す心理としては、「お腹が空いたからご飯が欲しい」「遊びたい」などの自分の要求があるときです。ただし、体調不良や痛みを訴えるときにも鳴くことがあるので、苦しそうなときには注意してあげましょう。
2.出待ちをする
「お風呂に入っていたらドアの外で愛猫が待っていた!」そんな経験はありませんか。これは、猫が飼い主を出待ちしている状況です。猫は、ドアの向こうに飼い主がいることをわかっていて、そこから出てくるのを待っているのです。
また猫は、お風呂だけではなくトイレや書斎などでも飼い主を探します。猫が普段入る機会が少なく、かつ人間が定期的に入る個室の前でも、猫は出待ちをするのです。そして猫の目線で考えると、玄関は人間が戻ってくる場所なので、玄関で待つことも飼い主を探す行動の一種といえますね。
ただし、お風呂やトイレは猫が日頃足を踏み入れる機会が少ないので、空間への興味や聞き慣れない水音への好奇心などでドアの前に座っていることもあります。
3.家の中をウロウロする
猫は、飼い主の姿を求めて家の中をウロウロと歩き回ることがあります。空腹や寂しくてかまってもらいたい時などの要求があるときに、飼い主を探したり、気持ちを訴えるためにウロウロするのです。
ただし、ウロウロする理由の中には「落ち着かない」という心理もふくまれています。眠りたいのにお気に入りの場所が占拠されているときや、体調不良で排泄が上手にできないときなど、ネガティブな要因が隠れているかもしれません。その場合は、猫が抱えているストレスの原因を探してあげましょう。
なお、猫は家の中の変化に反応してウロウロすることもあります。部屋の模様替えや、新しい家具、通販で購入した荷物を開封するときなどウロウロするのは、ただの安全確認です。
まとめ
猫が飼い主を探しているときは、行動や仕草は多少違ってもなんかしらの「要求」が隠れていることがわかります。(探してくれる仕草はかわいいけれど、結局はお手伝いさんとして呼ばれているだけ?)と思う人もいるかもしれませんね。
しかし、猫は生理的欲求を満たすために飼い主を探しますが、実際はそれだけではないのも事実。「一緒に遊びたい」「撫でてもらいたい」「甘えたい」「そばで安心したい」など、飼い主の愛情を必要としているときにも今回ご紹介したような仕草や行動をします。
気まぐれな動物と言われる猫ですが、気持ちをくみとって対応してあげることで、今よりもっと仲良くなれますよ。