猫が飼い主さんを「けりけり」する理由
愛猫に腕や足を掴まれ、キックをされた経験はないでしょうか? 通称「けりけり」と呼ばれる行動を飼い主さんにするのはなぜなのでしょうか。
ここでは、猫が飼い主さんを蹴る理由を3つ紹介いたします。
1.獲物に見立てて遊んでいる
そもそもこの行動は、狩猟本能に基づくもので、本来は獲物を弱らせるために行う攻撃の1つです。
家猫の場合は、おもちゃや人の手足を獲物に見立てて遊ぶ習性があります。あくまでも遊びの一環なので、本気で仕留める気はありません。
2.動いているからじゃれてみた
猫は動きのないものには興味を示しません。野生では死んだ獲物であり、明らかに鮮度が劣るからです。
一方、動きのあるものは新鮮な獲物です。よく動く手足を見ると、ついついじゃれてみたくなるのです。
やはり本気で狩りをしているわけではないものの、それなりに傷がつき怪我をする恐れがあります。愛猫がよくけりけりをする場合は、蹴りぐるみなどで遊ばせる癖をつけさせましょう。
3.怒っている
最後は、飼い主さんに対して攻撃の意思があるケースです。愛猫が嫌がることをしてしまった、もしくはしつこくしてしまった場合は怒りを買ってしまいます。
「やめてって言ったでしょー!!」と、猫パンチならぬ猫キックをお見舞いしてくるのです。こういう場合は、「痛い!」と注意しつつも「ごめんね、もうしないから」と謝罪も述べておいたほうが良いでしょう。
その後は無理に宥めようとせず、距離を置いて落ち着かせます。
「けりけり」しない子がいるのはなぜ?
同じ猫種でも、同じ家庭の中で育った猫でも、けりけりする子としない子に分かれますよね。これにはどのような理由があるのでしょうか?両者の特徴を紹介いたします。
「けりけり派」は好奇心旺盛で遊び好き
積極的にけりけりをする子は、狩猟本能が強く遊び好きです。気になるものにはじゃれずにいられない好奇心旺盛な子ともいえるでしょう。
特に子猫や若い猫に多く、どう対処するかが肝心です。先ほども紹介したように、されるがままでは怪我をしてしまいます。
更に、飼い主さん以外の人に対しても同じような行動を取るようになってしまうでしょう。幼い頃から「ダメなことはダメ」と教えます。
ただし、習性自体は改めることができないので、代用品(おもちゃ)で気持ちを満たしてあげることが大切です。
「けりけりしない派」はおっとりさん
温厚な性格の猫は、年齢を問わずけりけりをしません。純粋に個性によるものなので、愛猫の性格を尊重してあげてください。
少し別の見方をすると、人間との暮らしに順応した子といえるかもしれませんね。狩りをする必要がなく、穏やかな気持ちで生活すれば良いと野生を捨ててしまったのかもしれません。
ただ、のんびり屋さんで食いしん坊な子は肥満になりやすい傾向にあります。猫が活発になる時間帯(夕方以降のくらい時間)を狙って狩猟本能を呼び起こすように仕向けるようにしてみてください。
転がすとおやつが出てくる知育玩具を活用しても良いでしょう。
まとめ
猫が飼い主さんを蹴るのは、狩猟本能による遊びの一環や、怒りを込めた猫キックという意味が込められていました。
また、頻繁に蹴る子と蹴らない子の違いは性格の違いでした。両者とも、個性を尊重してあげることが大切です。
けりけりが好きな子は、人体を直接傷つけない方法で本能を満たせるようにしてあげてください。
やらない子に関しても、適度な運動は必要です。楽しく遊べる方法を見つけ、運動不足や肥満を予防してあげましょう。