1.いつもと違う匂い
猫のおしっこの匂いは、もともと人間や犬などに比べ、強い匂いを発する特徴があります。臭いからといってすぐに病気を疑う必要はありませんが、気をつけなくてはいけないのは、匂いに変化が見られたとき。
次の匂いの特徴が感じられた場合は、すぐに動物病院を受診し、お医者さんの指示に従って治療にあたりましょう。
匂いが強く、ツンとする
細菌性膀胱炎かもしれません。尿中のウレアーゼ産生菌が増えることで、アンモニアが大量に発生していることが強い匂いの原因です。放置しておくと、尿石症など泌尿器の病気を引き起こす危険性も。
甘酸っぱい匂いがする
この場合は、糖尿病の可能性が疑われます。糖尿病は猫によく見られる病気のひとつです。体内に発生したケトン体が尿中に排出された際に、甘酸っぱい匂いを発します。
無臭
尿から何も匂いがしない場合も要注意。慢性腎臓病の可能性が考えられます。老廃物を尿中に排泄する働きが低下することで、薄い尿しか出せなくなり、尿から何も匂いがしなくなるのです。
猫の尿は、基本的に匂いが強いので、無臭であることも健康面で何かが起こっているサインとなります。
2.おしっこの色が違う
猫のおしっこの色からも、猫の健康状態をチェックすることができます。健康な猫のおしっこの色は、薄い黄色をしています。この色から、はっきりと濃淡に変化が見られた場合は危険信号です。
おしっこの色が薄すぎたり、白濁している場合は、慢性腎臓病や膀胱炎の可能性があります。
また、鮮やかな赤色や褐色の場合は、血液に血が混ざっている状態。膀胱炎や尿結石により、尿道や膀胱に炎症が起こっているかもしれません。
これらの症状が見られた場合も、すぐにかかりつけ医に受診してください。
3.おしっこの頻度や量の変化
猫のおしっこの頻度や量も要チェックポイントのひとつ。多すぎても少なすぎてもいけません。特に注意すべきなのは、おしっこの頻度や量が増えたとき。猫のおしっこの頻度は、平均1日1~2回、量の上限は1日に50ml/kg程度と言われており、さほど多くはありません。
とはいえ、猫によって実際の頻度はさまざま。毎日4〜5回行っているけど、健康状態に問題無しとお医者さんに言われていれば大丈夫です。気をつけるべきは、「いつもと違う」状態になったとき。
頻度が増えたにも関わらず、おしっこの量がさほど増えていない、といった場合は膀胱炎などが疑われます
原因と対処方法
猫は、腎臓・泌尿器系の病気にかかることが多い動物です。もともと水を飲むことを得意としておらず、適切な量の水を飲めていないことで、腎臓に影響がでて、それがおしっこの状態に現れます。
一度腎臓系の病気にかかってしまうと、完治が難しい場合もあるため、日頃の予防対策と健康チェックが鍵となります。
まず、日頃からしっかりとお水を飲んでもらえるように、常に水が飲める環境を作ってください。また、まめに綺麗なお水に交換することも大切です。
なかなかお水を飲んでもらえない場合は、水分量の多いウェットフードを取り入れて、食事から水分を取れるようにしましょう。
そして、日頃からおしっこの状態をチェックすることが、病気の早期発見に繋がります。おしっこの頻度や量、色や匂いをいつもチェックすると、「いつもと違う」状態にすぐ気が付くことができます。
早期発見をすれば、病気になってしまっても治療もしやすく早く治せる可能性も高まります。しっかりと観察をすることをおすすめします。
まとめ
猫の危険なおしっこと、その対処方法について紹介しました。やはり一番大切なのは、自分の猫の「いつもの状態」を知っておくことです。
それにより、危険なサインにもすぐ気が付くことができます。大切な猫がいつまでも元気かつ健康で過ごせるように、日頃からケアをしてあげてくださいね。