猫も仲間の死でペットロスになるの?
猫は群れで行動する動物ではありませんが、仲間意識がないというわけではなく、同居猫を仲間や家族として大切に思っている場合も多いです。猫同士が仲良く暮らしているのは素晴らしいことですが、いずれやってくる別れの時に猫が仲間の死にショックを受けてしまわないか心配だという飼い主さんもいるのではないでしょうか。
猫が『死』を理解できるのかどうかは諸説あり、はっきりしたことはわかっていません。しかし同居猫の死に特に影響を受けない猫もいる一方で、一緒に暮らしていた仲間がいなくなったショックからペットロスになってしまう猫もいるようです。
たとえ『死』という概念を理解できていないとしても、「仲間がいなくなった」「もう会えないようだ」ということは理解できるのでしょう。
基本的にペットロスは、時間の経過とともに少しずつ悲しみが癒えていくものです。愛猫がペットロスになった時、飼い主さんはいつも以上に体調を気にかけつつ優しく寄り添ってあげる必要があります。
猫がペットロスに陥っているかどうかは、同居猫が亡くなってからの日常の行動を見ていればわかります。ペットロスになった猫に起こりやすい行動の変化をご紹介するので、いざという時に愛猫が悲しんでいることにすぐ気づけるよう、ぜひチェックしてください。
仲間の死が原因で起こる猫の行動の変化
1.飼い主さんのそばから離れず、甘えん坊になる
いつも一緒に遊んだり毛繕いをし合ったりしていた仲間がいなくなると、ペットロスの猫は今までよりも飼い主さんのそばにいたがるようになる傾向があります。ずっと飼い主さんのそばにいて甘えることで、寂しさを紛らわせようとしているのかもしれませんね。
飼い主さんにとっても、悲しみを分かち合える誰かがそばにいてくれることに大いに慰められるのではないでしょうか。
2.亡くなった仲間を探す
亡くなった猫のお気に入りだった場所に行ってみたり、家の中をうろうろ歩きまわったりして、いなくなった仲間を必死に探す猫もいます。もう会えない仲間を探し求める愛猫の姿は見ていて辛い気持ちになりますが、仲間の死を受け入れ悲しみから立ち直ってくれるのを焦らず待ちましょう。
3.食欲が低下する
仲間を失ったショックから食欲が低下する猫もいます。食事を摂れないことで健康を損ねてしまっては大変なので、食欲がわくように温めたフードを与えるなどの工夫が必要になるでしょう。全くごはんを食べてくれない場合は、体を壊す前に動物病院に相談してください。
4.ぼんやり過ごすことが多くなる
ペットロスの猫はあらゆることへの興味関心が薄くなり、ぼんやりと過ごすことが多くなるようです。愛猫が以前のように夢中になって遊ばなくなってしまった時は、ぜひ飼い主さんから遊びに誘ってみてください。少しでも悲しみが紛れるように、愛猫が楽しいと感じられることを積極的にしましょう。
5.よく鳴くようになる
仲間を失った寂しさとストレスから、よく鳴くようになる猫もいます。悲しみを訴えるかのように大きな声で鳴き続ける愛猫を見ると、飼い主さんも可哀想でたまらなくなってしまうかもしれません。そんな時に飼い主さんにできるのは、亡くなった仲間のぶんまで優しく寄り添うことです。
普段より多めにスキンシップをとったり、リラックスできる環境を整えたりすることで、愛猫の寂しさやストレスを緩和してあげましょう。
まとめ
仲間の死をきっかけに愛猫の行動に変化があった場合は、ペットロスになっていると考えて、いつも以上に体調などを気にかけてあげてくださいね。ペットロスに特効薬はないので、愛猫の悲しみが癒えるまでそばにいて優しく見守りましょう。
飼い主さんも大切な存在を失って悲しみに暮れる日々が続くことと思いますが、愛猫を元気づけるために一緒に遊んだりスキンシップをとったりすることが、飼い主さんの傷も癒してくれるはずです。お互いの存在を支えにすれば、きっとまた幸せに溢れる日々が戻ってくることでしょう。