そもそも「オノマトペ」とは?
まず、「オノマトペ」について簡単にご説明しましょう。オノマトペというのは、声を含めた音を言葉にして表現したもので、擬音語、擬態語、擬声語のことです。
猫にまつわるものなら、ヒゲを動かす「ピクピク」、しっぽを強く振る「バタバタ」、爪をとぐときの「バリバリ」などがそれに当たります。「ニャーニャー」という鳴き声や「ゴロゴロ」と喉を鳴らす音もオノマトペです。怒っている時の「イライラ」やお腹がすいている時の「ペコペコ」も、音ではありませんがその状態を表す擬態語のオノマトペになります。
意識してみると、毎日の生活の中で、私たちは実にたくさんのオノマトペを使っていることに気づきますね。猫の飼い主だったら、猫に対してもオノマトペを多用しているかもしれません。
では、猫はどのようなオノマトペが大好きなのでしょうか。
1.「カリカリ」
何と言っても猫が大好きなのはこのオノマトペですね。猫のドライフードのことを「カリカリ」と呼ぶ飼い主は多いことでしょう。ごはんを用意するたびに飼い主が「カリカリ」と言っていれば、その言葉を覚えて大好きになります。
食事の時間は飼い主と猫とのコミュニケーションのチャンスです。「カリカリだよ」と言っただけで、どこからともなく飛んで来る可能性も。
ただし、反応を面白がって、ごはんの時間でもないのに「カリカリ」と言うのはやめましょう。猫をがっかりさせてしまうだけでなく、それが繰り返されれば、猫からの信頼を失ってしまいます。
2.「ナデナデ」
甘えん坊の猫なら、ナデナデされるのは大好きですね。猫を撫でる時に「ナデナデしてあげる」などと言葉に出して言っていれば、その言葉を覚えて、聞いた時に反応するかもしれません。
ただし、猫が甘えたい気分でない時は無理に撫でるのはやめましょう。猫は構われたくない時もあるので、その場合はそっとしておいてあげて下さいね。
猫の気持ちを考えずに撫でてばかりいると「ナデナデ」を嫌いな言葉になってしまうかもしれません。
3.「カサカサ」
猫は箱の中などの狭いところに入るのが好きですよね。(体のサイズに合っていないのでは?!)と心配してしまうほどの小さな場所にさえ潜り込むので、びっくりさせられることもしばしばです。
そんな猫だから、スーパーの袋や紙袋も好きで、特に袋は「カサカサ」という音がするので気に入ることが多いようです。猫のおもちゃでも「カシャカシャ」と音がするようにできているものもありますね。触れると音がするものは、狩猟本能を刺激されるのだそうです。
ただし、袋で遊ばせる時は十分注意が必要です。持ち手の部分にからまってパニックを起こすことがあるからです。猫が袋で遊んでいたら、近くで見守り、遊んだ後は袋を出しっぱなしにしないようにしましょう。
まとめ
猫を飼っていると、自然とオノマトペをたくさん使っています。「スリスリ」や「ふみふみ」もそうですね。猫と触れ合いながら、他にもどんな言葉があるかな、と考えてみるのも楽しいかもしれません。
猫に向けてオノマトペをいうときに大切なのは、優しく語りかけること。猫は言葉の意味そのものではなく、言葉の音や、その言葉を話す時の飼い主の表情や雰囲気をセットで覚えると言われているからです。
猫に「オノマトペ」を良い言葉として覚えてもらうには、その言葉に良いイメージを持たせることが大切なのです。