猫との『共依存』には要注意!共依存が危険な2つの理由となってしまった時の改善方法とは

猫との『共依存』には要注意!共依存が危険な2つの理由となってしまった時の改善方法とは

猫と飼い主さんの「共依存」は、猫と飼い主さんの双方ともにお互いがいないと生活が成り立たない程に依存している状態をいいます。猫と共依存の関係になってしまうと、猫と飼い主さんの両方の生活の様々な面に悪影響を及ぼしてしまいます。本記事では、共依存が危険な理由と改善方法についてご紹介します。

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記事の監修

東京農工大学農学部獣医学科卒業。その後、動物病院にて勤務。動物に囲まれて暮らしたい、という想いから獣医師になり、その想い通りに現在まで、5頭の犬、7匹の猫、10匹のフェレットの他、ハムスター、カメ、デグー、水生動物たちと暮らしてきました。動物を正しく飼って、動物も人もハッピーになるための力になりたいと思っています。そのために、病気になる前や問題が起こる前に出来ることとして、犬の遺伝学、行動学、シェルターメディスンに特に興味を持って勉強しています。

猫との「共依存」の危険性とは?

猫を抱く女性

猫が生きていくためには飼い主さんが必要ですし、飼い主さんにとっても愛猫はかけがえのない存在で守る責任があります。

互いを必要としている関係は、一見するとごく当たり前のことで問題のないようにも思えます。しかし、共依存とはお互いに過度に依存し合っている不健全な状態で、「精神面が不安定になりやすい」「生活基盤が崩れる」「自分自身を見失う」といったことが起こる危険性があります。

今回はこの点を踏まえて、猫との共依存が危険な理由を解説します。

1.猫が「分離不安症」をだと考えられるから

「分離不安症」は、飼い主さんに対して猫が精神的に依存し過ぎているせいで、飼い主さんと離れると極度の不安を感じ心身に異常をきたす状態のことで、比較的、愛猫にかける時間が多く持てる一匹飼いや甘えん坊の性格の猫、保護されたりして非常に幼い頃から飼い主さんにお世話されている猫、一人暮らしや夫婦だけの家族など人数が少ない家庭で飼われている猫のほうが発症しやすいと考えられます。

症状は猫によって個体差がありますが、飼い主さんがいなくなると過剰に鳴いて呼んだり、色々なものを破壊したり、トイレ以外で排泄をしたり、ひたすら体を舐め続けたり、といった行動が見られます。飼い主さんがいる時にも、トイレやお風呂にまでついてこようとする過剰なつきまといが見られることもあります。

猫と飼い主さんが、お互いがいないとお互いの生活が成り立たなくなるほどの依存関係になってしまうには、猫はすでに分離不安症になっていると考えられます。ただの人懐こい猫や甘えん坊ということではなく、猫は分離不安症になるほど精神的に飼い主さんに依存していて、飼い主さんは困りながらも「私が何とかしなければ」と猫のためになると思うことをするのです。重症な場合には、留守にすると猫は皮膚がむけてしまうほどに体を舐め続けたり、頻繁にトイレ以外で排泄をし、飼い主さんが留守にすることすら難しくなることがあります。

共依存という関係ができてしまうには猫は分離不安症になっていると考えられますし、猫の分離不安症は猫にとっても飼い主さんにとっても良くないことなのです。

2.深刻な「ペットロス」に繋がるから

猫が飼い主さんに強く依存してしまうと、飼い主さんも「なるべく一緒にいてあげないといけない」と愛猫のことを常に気にかけるようになり、生活するうえで猫への心配事や猫にかける時間がとても多くなってしまいます。しかし問題は、猫と共に生きている間だけではなく、猫が亡くなってしまった時にも起こるのです。

それは飼い主さんの「ペットロス」が深刻化されてしまうことです。愛猫の旅立ちは、飼い主の立場であれば誰しもが辛く悲しい経験となりますが、共依存している状態では「受け入れることができない」という気持ちが強く愛猫の死を長期間受け入れられなかったり、自分自身を強く責めたり、鬱状態になったりしてしまう可能性が高まるでしょう。

猫と「共依存」関係になってしまうことは、いざという時に「ペットロス」が深刻化し、病的なまでに立ち直るのにとても長い時間がかかったり、精神的に大きなダメージを負う可能性が高まるため危険なのです。

共依存から抜け出す改善方法

一人遊びをする猫

もともと猫は単独行動をする動物なので、本来はひとりで過ごすことを得意としています。飼い猫の場合には飼い主さんとのつながりが作られ、猫の性格によってそのつながりの程度は異なりますが、それでも何時間も飼い主さんから離れることが苦になる動物ではありません。猫を大切にする気持ちは大事ですが、まずは猫が飼い主さんに精神的に依存し過ぎないように猫がひとりで過ごす時間を持つことを意識した生活を心がけることが大切です。

  • 猫が好んでひとりで休む場所を設ける
  • 飼い主さんが在宅でも猫がひとりで過ごす時間を設ける

猫が要求をするとどんな時も応えてもらうという状況が続くと、猫も要求を叶えてもらえるのが当たり前になってしまいます。その要求が抱っこや膝の上にのることだと、飼い主さんがいる=抱っこしてもらう、膝の上にのっているのが当たり前となり、猫がひとりで過ごす時間がなくなってしまいます。それでも何も問題がなければそれを許しても良いのですが、分離不安症が疑われる場合には接し方を変える必要があります。

また、飼い主さんがいる間はずっと飼い主さんにまとわりついてくる猫や授乳や排泄の世話が必要なくらい幼い頃から育てている猫の場合、飼い主さんから離れて過ごす時間も定期的に設けましょう。ケージを活用するのがおすすめです。飼い主さんが家にいてもケージに入ってひとりで過ごす時間を作り、ひとりで過ごすことも当たり前のことにさせるのです。

まとめ

猫と女性

愛猫が自立して過ごすことができなくなり、飼い主さんも自分の生活を犠牲にしてまで愛猫に手をかけることを続けてしまうと、お互いの健康面に大きなダメージが及ぶ可能性があります。

共依存にならないためには、必要なお世話をしたり抱っこをしたり遊んだりする時間と猫がひとりで過ごす時間のメリハリをつけた生活を意識しましょう。

飼い主さんが猫の過ごしやすい環境を整えながらも、自分自身に対して「自分の生活も大切にできている?」と問いかけて確認してみることも大切かもしれません。

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