猫に絶対NGな『飲み水』3つ 飲んでしまった時の危険とは

猫に絶対NGな『飲み水』3つ 飲んでしまった時の危険とは

猫が毎日飲む水は、健康を維持するためにも欠かせませんよね。水には硬度や成分が違う様々な種類が存在するため、猫に適した飲み水を正しく選んで与える必要があります。では、猫の体に良くないのはどのような水なのでしょうか。そのような水をもし猫が飲んでしまった場合にどのような影響があるのでしょうか。

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記事の監修

日本獣医生命科学大学卒業。北海道の大学病院で獣医師として勤務。一般診療をメインに行いながら、大学にて麻酔の研究も並行して行う。「動物と飼い主さんに寄り添った治療」を目標に掲げ、日々診療に励んでいます。

猫に絶対NGな飲み水とは

水を飲む猫

猫に水を毎日飲ませることは健康維持のためにとても必要ですが、「水」といっても猫には絶対NGな水がありますので、必ず知っておきましょう。

1.硬水のミネラルウォーター

水はミネラル成分の含有量やバランスによって硬度が変わり、「軟水」と「硬水」の2つに大きく分けられます。人の場合はどちらも安心して飲むことができますが、猫が硬度の高い「硬水」を飲むと、病気を引き起こすきっかけになってしまう場合があります。

猫の飲み水として硬水が適していないのは、ナトリウムやマグネシウム、カルシウムなどのミネラル成分が多く含まれていること。腎臓に負担がかかり、尿路結石症のリスクを高めるからです。

一方、日本の一般的な家庭の水道水は一番身近な軟水で、飲みやすさに加えて安全性が高く、ミネラル分も少ない水道水は猫に安心して飲ませることができます。

2.時間が経過した軟水

日本の安全な水道水でも愛猫に与えることに不安を感じ、お湯を沸かしてから冷まして水を飲ませている方もいることでしょう。

しかし「湯冷まし」で気をつけたいのは、「水道水よりも菌が繁殖しやすい」ことです。猫が口をつけてもつけていなくても、空気に触れていることであっという間に水質が低下してしまいます。

殺菌処理されている水道水は腐りにくいですが、口につけた時から菌が増殖するため、時間が経過した飲み水は残っていてもこまめに取り替える必要があります。

3.不衛生な容器で水を与える

湯冷ましの水は菌の繁殖スピードが早いですが、同じく気をつけなければならないのが、「水を入れる容器の清潔さ」です。

飲み水の食器を洗う頻度が少ないと、水だけ取り替えていてもヌメリやピンク汚れがあっという間に張り付いてしまい、水質が悪化します。また、ろ過をしながら稼働する自動給水器であっても、ピンク汚れはフィルターまわりに発生してしまうのです。

猫に飲み水として与える際は、汚れや菌を落した清潔な食器に水を入れ替えてから飲ませることを忘れないようにしたいですね。

猫がNGな飲み水を飲んでしまった時の危険とは

茶色の猫

硬度の高いミネラルウォーターは過剰に摂取したり、継続して飲んでいる場合、病気を引き起こしやすくなります。少し飲んだ程度であれば、体への影響も少ないため問題はないでしょう。

しかし、雑菌の繁殖した水や冷たすぎる水を一度にたくさん飲むと、お腹を壊してしまうことがあります。下痢の症状が出ると猫の体内の水分が多く失われて「脱水」に繋がる可能性もあるため大変危険です。

いずれの場合でも、愛猫に異変が見られれば、早急に動物病院で診察を受けるようにしましょう。

まとめ

水道水を飲む猫

愛猫の飲み水は、水の種類や状態によって体調を壊したり病気を引き起こす可能性があるため、気をつけて与える必要があります。

なお、一般的な水道水について、塩素を気にする飼い主さんも多いですが、高い基準をクリアした安全な水なので、猫の健康に影響はなく安心して与えられます。

とはいえ猫によっては塩素のカルキ臭が気になって飲まない場合もあるため、その場合はペット用の超軟水を選んで与えてみたり、猫用の自動給水器でろ過したお水を飲ませたりするなど、愛猫が水を飲めるように工夫をしてあげたいですね。

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