第1段階:目を大きく開け耳をそば立てる
リラックスしていた猫の目が突然大きくなり耳をピンと立てていたら、気になる音がしている証拠です。それは聞き慣れない鳥の声かもしれませんし、家族の帰宅の足音かもしれません。
こういうときは基本的にそのまま放置しておいて大丈夫。飼い主さんが普段通りにすることで、気にしなくていいこと悪いことを覚えるからです。
第2段階:しっぽを体に巻き付けて座る
意外なものを見つけたり、不審な音が続いたりするようなら猫は体を起こします。お座りの体勢になるのは、すぐに素早く動くため。体にしっぽを巻き付けるのはしっぽの先まで緊張しているからです。
ここで撫でても猫は緊張を解きません。しかし優しい呼びかけは猫の心に届きます。さらに、飼い主さんが落ち着いていれば危険がないことが伝わって、放っておくより早く緊張を解くはずです。
第3段階:隅に隠れる・うずくまる
猫は怖いと物陰にうずくまり、逃げるチャンスをうかがいます。お家でなら隅でドキドキするだけで済むのですが、通院時はそうはいきません。緊張のあまり震えたり手汗をかいたりする猫がたくさんいます。
この段階でできることは、隠れ家の安心感を上げること。まず隠れ場所の手前に目隠しを置いたり、キャリーバッグにカバーを掛けたりして外からの視界をさえぎりましょう。そして自分のにおいの着いた柔らかい毛布やタオルを置いて、安心感をさらに演出します。
それでも心配になるほど緊張するなら、鎮静作用のあるスプレーやサプリの使用を検討してもいいでしょう。
第4段階:逃げ出す
猫が極度の緊張状態から逃れるときの最終手段は、その場からの逃走です。もちろん身を守るためなので逃げてもらっていいのですが、引っ越し直後などに逃げ場に困り、外に出てしまうケースがよくあります。
この本能的な衝動を抑えることは100%無理ですから、来客など前もって分かるイベントがあるときは、猫が安心して過ごせる部屋に隔離するといいでしょう。
また、宅配業者や雷などの突発的なイベント用には、押入れや家具の上などに定番の逃げ場(隠れ家)を用意します。そうすれば猫はそちらに向かい、その場所でクールダウンできるのです。
まとめ
緊張を和らげるのは人でも大変なことですが、猫もなかなか大変です。人にできるのは猫が安心できるよう環境を整えて、時間の経過に任せるだけ。あとは飼い主さんが落ち着いた様子を見せ続け、優しい声をかけることです。
そして猫が落ち着きを取り戻したら、優しく撫でてたくさん褒めてあげましょう。もちろん猫の好きなおやつや抱っこ、ブラッシングなどのご褒美も忘れないで下さいね。