『子猫』に絶対してはいけないNG行為7選 理由や成猫との違いも

『子猫』に絶対してはいけないNG行為7選 理由や成猫との違いも

猫は、最初の約1年で成猫になります。その間、体のサイズは体重で換算すると40倍程度にもなり、身体能力はもちろん、性格や社会性なども確立されます。それだけ子猫期は大切な時期なのです。子猫の発育段階を理解しておらず、成猫と同じように対処してしまうと、子猫に大きなダメージを与えかねません。そこで、子猫に絶対してはいけないNG行為をご紹介します。

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記事の監修

山口大学農学部獣医学科卒業。山口県内の複数の動物病院勤務を経て、ふくふく動物病院開業。得意分野は皮膚病です。飼い主さまとペットの笑顔につながる診療を心がけています。

子猫時代の大切さ

子猫達

品種による違いはありますが、一般的に猫は最初の1年で成猫になります。1年間で、生まれた時の体重が40倍程度にまで増えるのです。また子猫期は、人間社会や家庭の中で暮らしていくために必要な能力や気質を、さまざまな経験を通して身につける期間でもあります。

もちろん学習は成猫になった後も必要なことなのですが、特に子猫期の経験が大切だということは、科学的にも証明されています。

成長や学習に関わること以外にも、子猫には気をつけなければならないポイントがいくつもあります。そういった観点から、子猫に対して絶対にしてはいけないNG行為をご紹介します。

その前に、まずは子猫期の発育の過程を簡単に整理しておきましょう。

子猫期における発育過程

母猫と子猫達

0〜3週齢

生まれた直後の子猫は、目が見えず耳も聞こえません。嗅覚と触覚だけを頼りに母猫に寄り添って体温を保持し、母乳だけを摂取します。生まれた直後の数日間は毎日体重が1.1倍ずつになり、その後も毎日10〜30gぐらいずつ体重が増えていきます。

母猫の初乳を飲むことで母猫から抗体をもらい免疫力がついていきます。また、母乳により発育に必要な栄養素もしっかりと摂取できます。

4〜8週齢

視力や嗅覚が完全に発達し、聴覚もかなり発達してきます。乳歯が生え始めて離乳が始まります。排泄もトイレでできるようになります。初乳で得た免疫力が低下してきますので、8週目を目処に1回目のワクチンを接種します。

子猫は母猫の行動を見て多くのことを学び、きょうだい達とのふれあいの中で身体能力や社会性を身につけます。この時期になるべく多くの人と良いふれあいを経験させることで、人間社会の中で臆せずに暮らせるようになります。

2〜4ヵ月齢

この時期の経験を通してその子の個性や生活習慣が形成されるため、ご家族からの愛情あるコミュニケーションと、一貫性を持ったお世話やしつけが重要になります。母猫から離して新しい家に里子に出せるようになりますが、消化機能はまだ未熟です。

行動範囲がどんどん広がっていくので、安全確保への配慮が不可欠です。また、2回目のワクチン接種も必要です。

4〜12ヵ月齢

乳歯から永久歯に生え変わり始め、約6ヵ月齢で性成熟を迎えます。計画繁殖の予定がなければ、生殖器系の病気を予防するためにも性成熟前に去勢・避妊手術をすることがおすすめです。去勢・避妊手術後は太りやすくなるため、体重コントロールが大切です。

一般的な猫種は約12ヵ月で、大型猫種の場合は約15ヵ月で成猫期を迎えます。2回のワクチン接種が終わり免疫力はついていますが、健康維持と事故防止のためにも完全室内飼いがおすすめです。

子猫に絶対してはいけないNG行為

寂しい子猫

ではここからは、子猫に絶対してはいけないNG行為について具体的に解説します。

1.体温を34℃以下にしてしまう

0〜3週齢までのいわゆる哺乳期の子猫の体温は、34℃以上に保つ必要があります。

その理由は、体温が34℃より低くなると上手に消化ができなくなり、32℃よりも低くなると哺乳反射がなくなって母乳を飲めなくなってしまうからです。

2.子猫の生育環境に無頓着

子猫が心身ともに健やかに成長するためには、安心して落ち着ける静かで清潔な場所が不可欠です。うるさくて落ち着けない場所しかないと、常にストレスを受け、心身の成長に悪影響を与えます。

トイレの環境も大切です。汚れたままのトイレを放置しておくと、排泄を我慢して粗相をしたり病気になったりするリスクが高まります。

3.動物病院に行かない

免疫力は低下していくので、ワクチン接種前の子猫は病気にかかりやすく、また感染すると悪化しやすくなります。

最寄りの場所に信頼できるかかりつけの動物病院を作り、健康状態のチェックやワクチン接種を行いましょう。

4.早期に母猫やきょうだい猫から引き離す

子猫期、特に2〜9週齢程度までの社会化期といわれている時期が終わるまでは、母猫やきょうだい猫達と引き離さないようにしましょう。

早期に引き離してしまうと、コミュニケーションをとることが苦手で、臆病ですぐに攻撃的な行動をとる性格の猫になってしまう可能性が高まります。

5.成長段階を無視した食生活

哺乳期の子猫に母乳を与えられない場合でも、牛乳は与えてないでください。市販されている子猫用のミルクを利用しましょう。牛乳では消化しづらく、乳糖不耐性の場合は下痢をしてしまいます。また子猫に必要な栄養も満たせません。

去勢・避妊手術をすると、基礎代謝量が減るために太りやすくなります。去勢・避妊手術後は、体重をチェックしながら肥満にさせないように食事量を調整しましょう。

6.体罰を使うしつけ

犬と比べると猫へのしつけは難しいですが、一緒に暮らしていく上でしつけは避けられません。

なお、しつける際に、体罰を使ったり感情的になったりしてはいけません。恐怖によるしつけは猫を臆病にし、ちょっとしたことにもすぐに攻撃的になる性格を作ってしまいます。

7.散らかしっぱなし

子猫期は特に好奇心が旺盛で、知らないものを見つけるとすぐに触ったり口に入れたりすることで、それが何かを確かめようとします。

子猫の生活環境では常に片付けることが必要です。散らかしっぱなしだと、異物誤飲事故の原因になります。手が届かないだけではなく、目に触れさせることもさせないように徹底的に片付けましょう。

まとめ

青い目の子猫

子猫も成猫も老猫も、猫は猫です。その習性が大きく変わるわけではありません。しかし、それぞれのライフステージ毎に成長段階の特徴があり、注意しなければならないポイントが変わってきます。

特に子猫期は成長スピードが速く、身体能力や社会化スキルを磨く大切な時期です。免疫の問題もあり、健康管理にも注意が必要な時期です。

そのようなことを意識した上で子猫をご家庭に迎え入れ、安心して健やかに暮らせるように整えてあげましょう。

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