1.「遊ぶ」ことで深まる信頼関係
猫は一緒に遊ぶことで、飼い主さんを仲間だと思います。そして、遊びを通じて愛情をキャッチし、信頼関係を築いていくのです。
たとえば、猫が獲物を狙う狩猟本能をくすぐるような遊びです。キャットトンネルの穴からチラッと猫じゃらしを見せたり、隠したりするのも喜びますよね。
また昇降運動が好きなので、猫じゃらしをキャットタワーに登らせるように動かすと、とびつきますよ。仔猫だったら、隠れんぼやちょっとした追いかけっこでも、愛情を感じてくれることでしょう。
猫は狩猟の動物なので、室内飼いとはいえ、その本能をゼロにすることはできません。そのため、猫の生活に運動や遊びは必須です。今は自動で動くボールやトンネルなど、猫が自分で遊べるおもちゃがたくさんありますが、それでも飼い主さんが定期的に遊んであげることをおすすめします。
2.「おやつ」をあげる
おやつは、ご飯とはまた違った特別なものです。
人間が仕事終わりのビールを楽しみに1日を過ごすように、甘党の人がティータイムのスイーツを励みに頑張るように、猫にとってのおやつは生活の潤い。そのように気持ちが満たされるおやつをくれる飼い主さんに、猫が愛情を感じないわけがありません。
なお、猫のおやつの種類は豊富です。水分の多いウェットタイプやムース、ペースト、スープ。また、フリーズドライタイプから素材をそのまま使用した商品や、歯垢除去コンセプトに、肥満予防の低カロリータイプなど、本当に種類がたくさんあります。
選んだおやつによって、猫が愛情の差を感じることはありませんが、飼い主さんから大切にされているという気持ちはじゅうぶんに伝わるものです。おやつ選びや与え方など、愛猫にあったものをすすめてくださいね。ただし、喜ぶからといって与えすぎるのは猫の健康によくありませんので注意しましょう。
3.言葉と表情で「伝える」
猫は感情のある動物で、その中には愛情もあります。そして、少なからず人間の笑顔と怒り顔、優しい声と怒鳴り声の違いは認識します。猫は人間の言葉こそ理解できませんが、声のトーンや表情から愛情の有無をキャッチすることができるのです。
そのため、猫を呼ぶときには、優しい声で「好きだよ」とか「かわいいね」など、ポジティブな言葉を伝えてみましょう。
また猫は、怒っている声と不機嫌な顔をセットで感じることが可能です。そしてそれを「負の感情」として見極めることができるのです。つまり、ポジティブな言葉を伝える際には、おだやかな優しい表情をセットにすることも忘れずに。
ちなみに、猫から飼い主さんへの愛情表現のひとつに「ゆっくり目を閉じる」という動作があります。もし猫の方から目をつむってきたら、こちらもゆっくりまばたきをし返すのがおすすめです。「自分も愛してる」ことを目で伝え、相思相愛の儀式を行ってみましょう。
4.「なでる」ことで親密度UP
猫は基本的になでられることが好きな動物です。人間になでられることで、母猫を思い出し、飼い主さんのことをまるで母猫のようだと感じます。
なでられて嬉しいと感じる場所は、ひげのまわりや耳の付け根、頭のテッペン、鼻筋やあごの下などです。触れてみて心地よさそうにする部位をなでてあげてましょう。
しかし、機嫌が悪いときはそっとしておくのがお約束です。耳を伏せているときやしっぽをパタパタ動かしているときは、「今はやめて」のサインです。猫が自ら近寄ってきたときや、ゴロンと横になってリラックスしているときは狙い目です。
また、猫が飼い主さんのことを舐めることがありますが、そのときもチャンス!お返しの意味を込めて、舐められた場所と同じところをなで返してください。グルーミングのようなコミュニケーションがとれます。
5.「マッサージ」で幸せホルモン分泌
人間の子育てで「ベビーマッサージ」が推奨されているように、猫にもマッサージで幸福感をあたえることができます。人間は触れあいにより「オキシトシン」という幸せホルモンが分泌されますが、実は猫も同じ。スキンシップで、猫のストレス軽減や癒しの効果など、メリットがたくさんあるのです。
マッサージする場所は猫によって好き嫌いがあるので、部位の選択は飼い主さんの見極めが重要です。一般的には、主に顔や首周り、背骨周りを好む猫が多いようです。また肩甲骨から腕の付け根にむけてマッサージするのもおすすめです。
なお、猫にマッサージをする場合は、以下の方法があります。
- 指でやさしく「もむ」
- ソフトに「つまむ」
- 優しく「指圧」する
- 手の平でやさしく流す「ストローク」
- 弧を描くような「円マッサージ」
いずれも、ゆっくりと行うことが鉄則です。
まとめ
猫が「愛されている」と感じる飼い主さんの表現はいたってシンプルで、普段の生活の中で自然にできることばかりです。
しかし、一番のポイントは「猫のニーズに合わせてあげる」ということ。いくら楽しい遊びでも、いくら心地よいマッサージでも、猫の気分とマッチしないときの行いは逆効果です。
愛情表現と感じてもらうためには、「猫ファースト」であることを意識しましょう。