野良猫を『自宅の駐車場で見つけた時』の絶対NG行為3つ 正しい対処方法とは

野良猫を『自宅の駐車場で見つけた時』の絶対NG行為3つ 正しい対処方法とは

車体のちょっとした傷も、修理をするにはかなりの金額がかかります。大切な車の上に乗ったり下に潜り込んだりして野良猫たちが遊んでいたら、猫好きの方でも腹が立つことでしょう。もしご自宅の駐車場に野良猫が居着いてしまったら、どのように対処すればよいでしょうか。してはいけないことや、保護したい時や保護できない時の対処法などをご紹介します。

猫にとっては居心地の良い駐車場

駐車場で休む野良猫

ご自宅の駐車場に野良猫が居着いてしまって困っているという方は、意外に多いようです。というのも、駐車場というのは野良猫にとって居心地の良い要素が揃っている環境だからです。

猫達は、常に家の中で最も居心地の良い場所を見つけ出す天才です。涼しい場所や暖かい場所を見つけ出し、そこで寛ぎます。その能力は野良猫も同じです。自分の縄張り内で最も居心地の良い場所を探し出し、そこで過ごすのです。

車の下に潜り込めば、日差しや雨、風をしのげます。駐車場を囲む塀や車の上に上がれば、周囲の様子を監視できます。タイヤの内側や塀と車の間など、薄暗くて静かで体を密着させられる、猫にとっては落ち着ける場所が複数あるのが駐車場なのです。

駐車場に野良猫が居着くと生じる問題

車の底に入り込む猫

猫にとっては居心地の良い駐車場ですが、車のオーナーとしては野良猫に居着いてもらいたくない場所です。なぜなら、猫が車に上がってしまうと、車体に傷がついたりへこんだりするからです。また、車や駐車場の敷地内に排泄をされてしまい、悪臭や残された排泄物の処理などに悩まされるからです。

そして最も怖いのが、事故です。いざ車を使おうとエンジンをかけたら、エンジンルームに隠れていた野良猫を巻き込んでしまったり、視界に入らない場所で寝ていた野良猫を轢いてしまったりと、事故を起こす状況になりかねないからです。

では、ご自宅の駐車場で頻繁に野良猫を見かけるようになった場合、どのように対処すればよいでしょうか。そして、やってはいけないことは何でしょうか。

自宅の駐車場で野良猫を見つけた時の絶対NG行為

野良猫への餌やり

1.虐待する

車のオーナーさんにとって、野良猫は大切な車を傷つけたり汚したりする天敵です。そのため、普段から猫を嫌っているかどうかに関わらず、猫避けグッズなどを活用して、車に近付けないようにされている方も多いことでしょう。

猫が近付くと超音波を発生させたり勢いよく気体を吹き出す装置、近寄らせたくない場所に撒いておく嫌なニオイの液剤など、さまざまな猫避けグッズが市販されています。いずれの場合も、猫や人体に害がないことを確認してから使いましょう。猫だけではなく、ご近所の小さなお子様が近付いてしまうこともあります。

もちろん、駐車場に入ってきた野良猫に対して直接的に暴力を振るったり熱湯をかけたりといった蛮行もやめてください。

2.保護する気もないのに餌をやる

駐車場に入ってくる野良猫に、保護する気もないのに餌をあげてはいけません。猫は「いい経験をした」とか「嫌な経験をした」ということを覚えており、嫌な場所は避け、いい思いをした場所には再びやってくるようになります。

野良猫に車を傷つけられたくない、野良猫を事故に巻き込みたくないと思うのであれば、野良猫に対して手を差し伸べるような行動をしてはいけません。

3.中途半端に世話をする

餌をあげてはいけないのと同じ理由で、中途半端に野良猫に手を差し伸べることはやめましょう。風や日当たりを避けられる場所を作ったり、そういう場所に野良猫が入ることを黙認したりすると、例え餌をあげなくても居着くようになるでしょう。

駐車場に野良猫を居着かせてしまうと、駐車場で子猫を出産されたり、車の事故に巻き込んだりと、結果としてオーナーさんにも野良猫にも不幸な結末を招いてしまうリスクを高めます。

自宅で野良猫を見つけた時の対処法

車の下をうろつく猫達

保護したい場合

ご自宅の駐車場にやってくる野良猫を保護したい場合は、少しずつ野良猫との距離を縮めていきながら安全に捕獲し、動物病院で健康状態をチェックした後に必要な対処(ワクチン接種や害虫駆除、去勢・避妊手術等)をして、ご自宅の室内で一緒に暮らしてください。

野良猫の保護が初めてだという場合は、無理にお一人、またはご家族だけで対処しようとはしないでください。お近くの動物病院を訪ねて事情を説明すれば、アドバイスや地域の保護団体の紹介等、協力を仰ぐ事ができるでしょう。

ただし保護した猫に重篤な病気が見つかった場合でも、「やっぱりやめた」という訳にはいきません。しっかりと終生飼養の覚悟を決め、考えられるリスクも考慮した上で保護してください。

保護できない場合

ご自宅で野良猫を保護できない場合には、先に述べた通り中途半端に餌をあげたり居心地良く過ごさせないでください。安全性を確認した上で、市販の猫避けグッズなどを活用して、「あそこは嫌な場所」だと学習させるようにすると良いでしょう。

ただし「駐車場に来ても構わない」とお考えなのであれば、地域の保護団体に協力を仰ぎながら、駐車場にやってきた野良猫を一旦捕獲し、去勢・避妊手術をした上で元に戻すといったTNRを施すことも考えてみてください。

去勢・避妊手術をしていれば、それ以上野良猫の数が増えることはありません。ご自宅の駐車場で餌を与えるといった交流も、否定されるものではありません。この場合も、地域の保護団体等の専門家に協力を仰ぐことをおすすめします。

まとめ

ボンネットの上でこちらをにらむ猫

いくら猫好きな方でも、大切な車を傷つけられたり汚されたりするのは、気持ちの良いものではありません。また、ご自宅の駐車場にやってくる野良猫をすべて保護するのも非現実的な対処です。

市販の猫避けグッズ等を利用する場合は、くれぐれも安全性を確認して商品を選んでください。近所の小さなお子さんが駐車場に入り込む可能性も考慮しましょう。

野良猫の問題は、その家の住民と野良猫だけの問題ではありません。地域問題に発展するものです。できるだけ動物病院や地域の保護団体など、専門家のアドバイスを受けながら対処することをおすすめします。

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