猫が大切にしている『パーソナルスペース』って?飼い主が気を付けるべき5つのこと

猫が大切にしている『パーソナルスペース』って?飼い主が気を付けるべき5つのこと

「愛猫がすぐ怒る」「何年経っても抱っこさせない」などのお悩みはありませんか?もしかすると原因は、飼い主さんが猫のパーソナルスペースを理解できてないからかもしれません。パーソナルスペースとは心のバリアの範囲のこと。そこを理解すれば、飼い主さんと愛猫はきっと今よりいい関係になれるはず。ここでは猫と接するときに気をつける5つのコツをご紹介します。

パーソナルスペースとは?

爪とぎボウルの中なの猫2匹

「パーソナルスペース」とは心理学用語で、自分(この場合は猫)の周りにある見えないバリア領域を指しています。

猫のパーソナルスペースを調べてみると、猫を中心に半径0cmから数mの同心円の範囲が猫の心の親密度と距離を表わしていて、それを無視して踏み込むと、猫は不快感や恐怖から逃げたり戦ったりするようです。

チームを作らずひとりで狩りをする猫は、自分の体の安全と健康が全ての基本になっています。そのため猫は他者と争いにならないようできるだけ広いパーソナルスペースを持ち、無駄な争いを避けています。

逆にパーソナルスペースに侵入者がいないときや親しい他者しかいないときは、猫が安心できるとき。心おきなく毛づくろいしたりうたた寝したり、自分のことに集中することができるのです。

猫のパーソナルスペースで飼い主が気を付けるべきこと

黒猫を嬉しそうにのぞき込む男の子

ではここからは、猫のパーソナルスペースにおいて、飼い主が気を付けるべき点について解説いたします。

1.猫の距離感を大切にする

パーソナルスペースには個体差があります。パーソナルスペースの広い猫は慎重で警戒心の強い猫、狭いのはフレンドリーな猫ですが、性別や生まれつきの性格、さらには相手との親密度で変わります。

まずは、愛猫の距離感はどれくらいなのかを把握して、理解することが大切です。

2.猫の都合を考える

パーソナルスペースは時間やタイミングによっても変わります。

昼寝中など猫が放っておいて欲しいとき、つまりとてもパーソナルな時間帯に手を出せば、当然猫から嫌われます。まかり間違えば「嫌がらせが好きな人」とまで思われて、距離をおかれてしまうのです。

3.猫の「お願い」を無視しない

出窓に座る女性と足元の猫

言いなりはよくありませんが、猫に「ちょっと待って」を繰り返すのもNGです。

せっかく歩み寄ってくれたところを断り続ければ、逆に猫が飼い主さんのパーソナルスペースに遠慮して、甘えることを控えるようになるからです。

4.猫の「嫌だ!」を無視しない

猫の「嫌だ」はもちろん「止めて!」の意味で、これも立派なお願いです。

例えば、抱っこが嫌なときに無理強いすれば猫との距離は遠のくばかり。逆に、すぐ放すよう心がければ、抱っこを許してくれるようになるのです。

5.猫からのアプローチを待つ余裕を

床で眠る少女とグレーの猫

保護猫活動をされている方は、極度の人見知りを甘えん坊に変えるのが得意です。その最大のコツは、いつか慣れると信じてひるまず慌てず、猫に全てをゆだねること。

のんびりゆっくり待つ心が、猫のパーソナルスペースをいち早く縮めるのかもしれませんね。

まとめ

触られて嫌そうな猫

パーソナルスペースとは、心のバリア、穏やかに他者と過ごせる最低ラインの領域または距離のことです。愛猫と上手く行かない部分があるときは、もしかするとそのバリアを無視しているのかもしれません。

猫と仲よくするには、そのバリアをどこまで理解できるかにかかっています。時間はかかるかもしれませんが、理解が進めばきっと猫は分かってくれます。だってバリアの縮小を望んでいるのは、実は愛猫本人なのですから。

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