猫に『紙袋』や『ビニール袋』が危険な理由3つ 好むものだからこそ知っておきたい注意点

猫に『紙袋』や『ビニール袋』が危険な理由3つ 好むものだからこそ知っておきたい注意点

猫は袋を見ると、入って遊んだりしますよね。そんな猫が大好きなアイテムでも、実は猫にとっては危険な場合も。今回は、猫が大好きな紙袋やビニール袋で遊ばせる場合、注意しなければいけない点についてご紹介したいと思います。

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記事の監修

大阪府立大学生命環境科学部獣医学科卒業。その後、約10年に渡り臨床獣医師として動物病院に勤務。予防医療、行動学、老犬の介護問題に興味を持っています。正しい知識と情報を多くの方に伝えたいという思いからWEBライターとして動物関係の記事を執筆しています。

1.誤飲してしまう

子猫とビニール袋

袋が好きな猫の中には、ビニール袋をかじってそのまま飲み込んでしまう子がいます。そのため、ビニール袋で遊んでいると思っていたらいつの間にか食べてしまっていた…となってしまう可能性もあるでしょう。

猫がビニール袋や紙袋を食べてしまうと、そのまま袋の残骸が胃の中に残って胃炎を引き起こしてしまう危険性があります。またそれだけでなく、小腸に詰まってしまうことで腸閉塞を起こす危険性も十分にあるでしょう。腸閉塞になってしまうと、動物病院で開腹手術を行い、異物を除去しなければならなくなります。

(放っておいてもそのうち便と一緒に出るだろう)などと気楽に考えている間に状態が悪化してしまい、猫の命に関わる事態に発展した…というケースも少なからずあるようです。

また猫の中には、飼い主さんに構ってもらえず、飼い主さんの気を引くためだけに袋で遊んだりかじったりしてしまう子も。普段から愛猫とのコミュニケーションもしっかり取るように心がけ、愛猫が袋を使ってまで気を引く必要の無い状況にしておくよう注意しましょう。

2.絡まってしまう

紙袋の中の猫

袋の危険性は、猫が遊んでいるうちに食べてしまうことだけではありません。遊んでいるうちに袋の持ち手部分が猫の首に絡まり、窒息してしまうこともあるからです。

猫は遊びに夢中になると、飼い主さんも予期しない動きをすることがあります。そのため「持ち手は猫の首周りよりずっと大きいから」と猫の好きなように遊ばせていたら、いつの間にか首に絡まってしまっていた、という事故も実際に起きているのだそうです。

苦しさから猫自身が暴れて余計に首が絞まってしまえば、あっという間に命を落としてしまうこともあるでしょう。そのため、袋の持ち手が猫の首周りより大きかったとしても油断は禁物です。

3.パニックを起こしてしまう

袋を覗く猫

猫が袋に入る時には、頭から突っ込むことが多いですよね。ただ猫が袋に入ったりしている時には、その様子にしっかりと注意しておくようにしてください。たまに袋が自分で取れなくなって前が見えずにパニックを起こして走り出したり暴れたりして、どこかにぶつかってケガをしてしまうケースもあるからです。

またソファやテーブルの上でこの事態が起きてしまうと、落下事故にも繋がりかねません。もちろん前の章で紹介したのと同じように、袋を取ろうともがいていたら首に絡まってしまうケースもあるようです。

まとめ

袋で遊ぶ子猫

猫は袋が大好きですよね。飼い主さんが見ている前で遊ぶのだとしたらまだ良いのですが、問題は飼い主さんの目の届かないところで遊んでしまうことです。

また袋は猫の力でも噛みちぎりやすいため、意図せず食べてしまうこともあります。普段から落ちているものを何でも拾って食べてしまう癖のある猫の場合は、特に要注意ですね。

まずは飼い主さんが猫を見ていられない時は、袋を出しっぱなしにしておかないことが大切です。しかし筆者宅の猫が実際にしているように、引き出しを自分で開けて袋を取り出し遊んでしまうこともあります。

戸やタンスなどを自力で開けてしまう猫の場合は、普段からその猫が「どんなものまで開けられるか」をしっかりと確認しておき、袋は必ず猫が絶対に開けられない場所に片付けるように習慣づけることも必要になるでしょう。

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