猫の足の速さはどれくらい?
先ほどもご紹介したように、猫は、全力を出すと時速48kmで走ることができます。これは、市街地を走る乗用車よりも速いスピードを出すことができる計算になります。
人間と比較しても、圧倒的に猫の方が速く走ります。人類史上最速で走ると謳われた、世界チャンピオンのウサイン・ボルトの速さは、時速37kmと言われています。猫はそれよりも速く走ることができるのです。
ちなみに、猫は瞬発力に優れており、逆に持久力はあまりありません。長距離走よりも、短距離走に向いています。
猫が速く走れる理由
小柄な猫が、どうしてこれだけの速さで走ることができるのでしょうか。それは、猫の身体の構造に秘密が隠されているからです。
1.しなやかな身体付き
飼い猫を抱っこすると、とても柔らかく、まさに液体のようだと感じたことはありませんか?
猫の身体は、とてもしなやかな構造をしています。特に、いわゆる「猫背」とよく言われている背骨は大きくカーブをしており、これがバネの役割となって、俊敏に走る助けとなっています。
また、しなやかながらも、胸と足の筋肉が発達しているため、身体をバネにしながらしっかりと走ることができるのです。これは、猫だけに限らず、ネコ科の動物の身体特徴とも言えるでしょう。
猫が、小柄ながらも速いスピードで走ることができるのは、足の力だけでなく身体全体を使って走っているからなのですね。
2.走りやすく進化した後ろ足
実は、猫の足の指の本数は、前足と後ろ足で違います。前脚の指の数は5本あるのに対し、後ろ足は4本。これが、猫が速く走れる秘密のひとつなのです。
後ろ足は、走るときに力がかかる部位です。この後ろ足の表面面積が狭くなることで、地面を蹴る力が一点に集中し、より走りやすくなるのです。
猫は狩りをする生き物ですので、獲物を逃さないように俊敏に動く必要があります。少しでも速く走れるように、身体の構造も走りやすい造りへと進化していったのでしょう。
まとめ
なぜ猫が速く走れるのか、身体の秘密とともにその理由をご紹介しました。世界最速で走る動物であるチーターもネコ科の動物であり、仲間である猫も似た身体の構造をしていますので、猫が速く走れるのは納得です。
近年はおうちの中で飼われる猫も増え、家庭内でのんびり過ごしている猫に対し、これだけ速く走れるのかと意外に感じた飼い主もいるでしょう。
猫の身体能力はまだまだ解明されていない部分も多いので、より高い身体能力を秘めている可能性もあるかもしれませんね。