そもそも猫草って何?
「猫草」はイネ科の大麦や小麦、エン麦の若草のことをいい、猫草という植物はありません。
必ずしも猫に与える必要はなく、あくまでも猫が好んで食べるようであれば、ご褒美として与えてあげるのが良いでしょう。
猫が猫草を食べる理由は十分に解明されていませんが、猫にとってメリットとなるいくつかの効果があると考えられています。
猫草がもたらす4つの働き
1.毛玉の排出を促す
毎日の毛づくろいが欠かせない猫は、被毛を舐めたときに多くの抜け毛を飲み込んでいますが、嘔吐や便によって排泄しなければなりません。
猫草を食べると、細く先の尖った葉っぱが体内に入ることで胃が刺激され、毛玉の排出を促進してくれる働きがあります。
2.便秘を予防する
猫は水分不足や運動不足、食べすぎなどのあらゆる原因から便秘になりやすい動物です。猫草を食べることによって便の排泄を手助けしてくれる効果があると言われています。
猫草は体内でほとんど消化されないため、便秘の改善ではなく、便秘になる前の予防策と考えられています。
3.胃のムカつきを軽減
フードの食べすぎによって発症した胃のムカつきを抑えるために、猫は本能的に猫草に含まれる食物繊維を摂ろうとします。
食欲が旺盛な猫の場合、食感や匂いが好きで気分転換に食べることもあります。
4.ストレスの発散
猫草はとても繊維質が豊富なため、噛む回数も自然と多くなります。味わっているというよりは、ちぎったり噛んだりして遊んでいるようにも見えます。
いつものフードとはまた違った食感が、猫にとっては新鮮なのかもしれませんね。
猫草を与える時の注意点
- 仔猫や老猫には食べさせない
- 猫の体調が悪い時は控える
- 一度にたくさんの量は与えない
もともと肉食動物の猫は、猫草を消化するのが苦手です。消化器の機能が十分ではない仔猫や老猫は体に大きな負担がかかるため、健康な1歳以上の成猫に与えるようにしましょう。
健康に問題のない猫ならば、適量の猫草を与えることで毛玉や便の排泄を促してくれる効果を期待できますが、食べさせすぎてしまうと消化不良を引き起こします。
とくに、便秘の猫は腸の詰まりをさらに悪化させてしまう恐れもありますので、1日に数本程度に留めておきましょう。
猫草を好んで食べる愛猫の場合は、その時の体調や与える量にも気をつけることが大切です。
まとめ
猫草はあくまでも嗜好品のため、必ずしも与える必要はありません。猫草を食べない場合の毛玉対策にはフードやおやつ、サプリなど毛玉の排出に特化している製品を活用してみるのも良いでしょう。
限られた範囲で過ごすことの多い室内猫は、窓から入ってくる風や日の光に当たるのが好きなように、猫草にも自然を感じているのかもしれません。
猫草を好んで食べる愛猫には、ご褒美や気分転換のアイテムとして上手に取り入れていきたいですね。