老猫の負担を減らす『介護の仕方』4つ 快適に過ごしてもらうコツとは

老猫の負担を減らす『介護の仕方』4つ 快適に過ごしてもらうコツとは

年をとるにつれて猫のケアの仕方は変わってきます。老猫が何を負担に感じているのかを知り、どのような介護が必要なのか理解することが大事です。老猫が快適に暮らすためにできることをご紹介します。

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記事の監修

大阪府立大学生命環境科学部獣医学科卒業。その後、約10年に渡り臨床獣医師として動物病院に勤務。予防医療、行動学、老犬の介護問題に興味を持っています。正しい知識と情報を多くの方に伝えたいという思いからWEBライターとして動物関係の記事を執筆しています。

1.体のお手入れを手伝う

人の膝の上でブラッシングされる猫

猫は年をとるにつれて自分で体のお手入れができなくなってきます。お手入れが面倒になったり、届かない場所ができたりするためです。

ブラッシングをする

毛づくろいの頻度が減るため、毛玉ができてしまうことがあります。毛玉ができる前にブラッシングをして、毛のもつれや抜け毛を取り除いてあげましょう。

体を拭く

老猫は顔を洗う頻度も減るので目や口など顔周りの汚れが目立ちます。濡らしたコットンなどで優しく汚れを拭き取りましょう。

毛づくろいが減ることでフケも目立つようになりますが、老猫のシャンプーは体力を奪い体の負担になってしまいます。シャンプーの代わりにあたたかい濡れタオルやシャンプータオルなどで体を拭いてあげましょう。

こまめに爪切りをする

老猫は爪とぎの頻度が減り、古い爪がはがれない状態になります。さらに爪が厚く丸まって伸びてしまい、肉球に刺さるおそれがあります。

そのため、爪の状態をこまめにチェックしてあげる必要があります。

耳掃除や歯磨き

耳の汚れを定期的にチェックして拭き取ったり、歯周病予防のために歯磨きをしたりして体を清潔に保ちましょう。

2.過ごしやすい部屋を作る

クッションに寝そべる猫

老猫になると若い頃と比べて寝て過ごす時間が増えますので、お気に入りの場所に猫ベッドを置いてあげましょう。

足腰が弱った老猫にふわふわしすぎる猫ベッドは立ち上がりにくいため、柔らかすぎないものを選ぶのがポイントです。

また、高齢化により体温調節がうまくできなくなってきます。夏は熱中症にならないように室温の調整をして、冬は毛布、湯たんぽ、ペット用ホットカーペットなどを用意して暖かく過ごせるようにしましょう。

なお、湯たんぽやホットカーペットを使うときは低温やけどをしないように時々チェックをすることが大事です。こたつの中で熱中症になる恐れもあるので注意しましょう。

猫は高い場所が好きですが、老猫は転落の危険があります。落ちたら危険な高さには登れないようにしましょう。しかし、年をとっても猫は高い場所が好きです。段差の小さな台や老猫用の低いキャットタワーなどがあると喜んでくれます。猫の足腰の状態に合わせて対応しましょう。

3.食事をとりやすくする

食事中の猫

老猫の場合、食器が低いと前足で体を支えて首を下げた姿勢で食事をとるのが難しい場合があります。飲み込む力も弱くなります。食器に高さを出して食べやすい姿勢にしてあげましょう。

キャットフードは老猫用のものを用意してあげましょう。若い頃より運動量が減り、消化能力も低下するので、年齢に合わせた食事にすることで負担を減らすことができます。

また、老猫は歯が弱って抜けることもあるので、ドライフードを細かくしたりウェットフードに切り替えたりして食べやすくしましょう。

4.トイレを使いやすくする

トイレに入る黒猫

足腰が弱ってきた老猫はトイレの縁をまたぐのが難しくなったり、トイレまで行くのが億劫になったりします。

トイレの縁が低いタイプに変える、段差が小さくなるように台を用意する、トイレの位置を変えるなど、トイレを使いやすくしてあげましょう。

まとめ

顔を撫でられる高齢猫

老猫になるとグルーミングでの体のお手入れが行き届かなくなったり、足腰が弱ったりしてきます。

そのため飼い主が体を清潔にするお手伝いをしたり、足腰が弱っても食事やトイレをしやすくしたりすることで、猫の負担を減らすことができます。

猫が高齢になってどのようなことを負担に感じているのかを日々考えながら、快適に過ごせるように配慮してあげたいですよね。

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