猫の可愛い『鼻チュー』の意味3選♡ 知っておきたい注意点も

猫の可愛い『鼻チュー』の意味3選♡ 知っておきたい注意点も

仲の良い猫同士が鼻と鼻を突き合わせてキスをしているように見える行動のことを、猫好きの方々は「鼻チュー」とか「鼻キス」などと呼んでいます。猫同士のコミュニケーションの一環として行われる行動ですが、飼い猫が信頼している飼い主さんにも行うことがあります。鼻チューの意味や、飼い主さんが愛猫と鼻チューをする時に注意すべきことについて解説します。

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記事の監修

東京農工大学農学部獣医学科卒業。その後、動物病院にて勤務。動物に囲まれて暮らしたい、という想いから獣医師になり、その想い通りに現在まで、5頭の犬、7匹の猫、10匹のフェレットの他、ハムスター、カメ、デグー、水生動物たちと暮らしてきました。動物を正しく飼って、動物も人もハッピーになるための力になりたいと思っています。そのために、病気になる前や問題が起こる前に出来ることとして、犬の遺伝学、行動学、シェルターメディスンに特に興味を持って勉強しています。

仲の良い猫同士が鼻を突き合わせる行動

寄り添う猫達

多頭飼いをしている飼い主さんは、仲の良い猫同士がお互いの鼻と鼻を突き合わせてクンクンとニオイを嗅ぎ合っているのを見かけたことがあるのではないでしょうか。仲の良い猫同士がよく見せる行動の一つです。

猫好きの方達の間では、まるで猫が鼻でキスをしているように見えるため、「鼻チュー」とか「鼻キス」などとも呼ばれています。そして中には、飼い主さんに対しても鼻チューをする子もいます。

猫の鼻チューにはどのような意味があるのか、また飼い主さんが愛猫と鼻チューをする際に注意すべきことなどについて、解説します。

猫の鼻チューの意味

鼻チューをする猫達

1.仲間だと思っている、または敵意がないことの表明

猫は人間より、いろいろな情報を、視覚からよりも嗅覚から多く得ていると考えられています。そのため猫同士のコミュニケーションにも、ニオイを介して行っているものが多くあります。

とはいえ、やはりごく近くに寄り添って鼻と鼻を突き合わせてお互いのニオイを嗅ぐという行為は、仲の良い猫同士で、または敵意を持っていない場面で見られる行動です。この行動は、同居猫や知っている間柄であれば仲間であることを確認し、よく知らない相手に対しては「あなたに対して敵意は抱いていませんよ。あなたについて知りたいです。」ということを意味しています。いわゆる、人間同士の会釈や握手に相当する行動だと考えて良いでしょう。

2.情報収集

前述の通り、猫はニオイを通してさまざまな情報を得ます。前述のように、鼻と鼻を突き合わせることは人間の会釈に相当し、その上で口の周りにある臭腺からのニオイなどを嗅いで、相手が仲の良い猫であることや相手の健康状態を確認したり、ついているニオイによってどこへ行ってきたのかなどの情報を得ていると考えられています。人間でいうと、会釈の後に世間話をしているといったようなイメージでしょうか。

飼い主さんが外出先から帰宅した後に、飼い猫が飼い主さんの元にやってきて鼻チューをする場合も、こういった「会釈」や「情報収集」の意味があると考えられています。また、いつもの飼い主さんのニオイをかぐことで、安心しているという場合もあるでしょう。

3.要求

猫が飼い主さんに鼻チューをする場合、特に外出先から帰宅した後の場合は、猫同士の「会釈」や「情報交換」に相当する意味合いであるという説明をしました。

その他にも、猫から飼い主さんに対して何か要求がある場合にも、鼻チューをすることがあるといわれています。例えば「お腹が空いたよ!」「遊ぼうよ!」「トイレを掃除してほしいな!」といったようなことでしょうか。

鼻チューをされると飼い主さんは喜んでそれに応じる方が多いと思いますが、何か要求されているということにはなかなか気付かない方もおられるかもしれません。

親しくない間柄の場合

指先のニオイを嗅ぐ猫

鼻チューは、相手に敵意のない場合にしか行いません。つまり、仲の良い猫同士や、信頼関係を築いた飼い主さんとの間で見せる行動だといえます。では、知らない猫同士や人との間では、どのように挨拶をするのでしょうか。

初対面の猫同士の場合は、お互いに緊張している状態です。とはいえ、猫は無意味な争いを望むような好戦的な動物ではありません。そこで、あまり接近しすぎない距離感を保った状態で、相手からのサイン(ボディランゲージや表情など)を読み、お互いに敵意がなく相手のことを知りたい状況だと判断すれば少しずつ近づき、お互いに首を伸ばしながら相手のニオイを嗅ぎ、それぞれに相手の情報を得ています。どちらか一方でも敵意を持っている場合には、ニオイを嗅ぎ合えるほどに距離を縮めることはないでしょう。

同様に、あまり良く知らない人が猫に近づいてきた場合も、猫は緊張状態になります。ただし、そこでその人がしゃがんで人差し指などをゆっくりと伸ばして猫の鼻先に突き出すと、猫はその指先のニオイをクンクンと嗅いでくれることがあります。

これは、猫の鼻のように突び出している物のニオイを嗅ぎたくなる、という猫の習性や好奇心からくる行動です。そして、嗅いだことのあるニオイだと思ったり危険はないと判断すれば安心した様子を見せ、不審感を抱いたり危険かもしれないと思わせるようなニオイであれば、その場から離れるでしょう。

飼い主さんが愛猫と鼻チューする時の注意点

猫と鼻チューする人

人間にとって、鼻チューは鼻と鼻とのキスに見えますので、愛猫から鼻チューをされて嬉しくない飼い主さんはいないと思います。ただし、人間が猫と鼻チューをしたり、スキンシップをとった後には、必ず手洗いをするように心掛けましょう。

また、猫の口内には、たくさんの常在菌が生息しています。猫にとっては無害な常在菌でも、人間に感染すると重篤な症状を引き起こす菌もあります。人が顔を使って猫と過度に触れ合う(猫の体や顔、口などにキスをする、猫が人の口や鼻をなめるのを許すなど)ことは避け、猫とスキンシップをとった後は石鹸で手をよく洗いましょう。

例えば、ほぼ100%の猫が持っているといわれているパスツレラ菌による感染症があります。軽症の場合は風邪のような症状ですみますが、重篤な肺炎を引き起こすこともありますし、稀ですが死亡した例もあります。

まとめ

少年と鼻チューする猫

愛猫が鼻チューをしてくれると、嬉しくて思わず猫なで声を出してしまうという飼い主さんも多いのではないでしょうか。猫の鼻チューは猫の挨拶だと思っていた飼い主さんも、「何かを要求している」こともあると知り、驚かれた方もいらっしゃるのではないでしょうか。

猫と言葉でコミュニケーションを図れると簡単なのですが、鼻チューをされただけでは、何を要求されているのか、なかなか分かりづらいですよね。猫は、成功体験や失敗体験を通して、どうすれば飼い主さんに自分の要求を伝えられるかを学んでいます。

飼い主さんも、スムーズに猫の要求を理解できるように、ぜひ愛猫の行動をよく観察してみてください。

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