猫が八つ当たりをする理由
猫は感情の動きをコントロールするのが苦手で、八つ当たりをしてしまうことがあります。
猫の八つ当たりは「転嫁行動」といいます。飼い主さんや同居猫に八つ当たりをするのは猫が「葛藤」する状況のときです。猫が怒ったりびっくりしたりしたとき、その原因に対して攻撃や威嚇をしたいのにできない葛藤が生じ、ストレスとパニックで近くにいた飼い主さんや同居猫に八つ当たりをしてしまうのです。
猫が八つ当たりをする具体的な理由やシーンには、以下のようなものがあります。
1.驚いた
雷の音やスマートフォンの緊急速報の音、地震などに驚いたときに八つ当たりをすることがあります。
2.嫌なことをされた
動物病院に連れて行かれたとき、爪がカーテンやカーペットに引っかかったとき、体に粘着テープがついたときなどにイラッとした気持ちを飼い主さんにぶつけることがあります。
また、猫同士の喧嘩を飼い主さんが止めたとき、行き場がなくなってしまった興奮が八つ当たりとなることもあります。
3.環境の変化
飼い主さんに赤ちゃんが生まれたなど猫の生活が変化し、驚いたり恐怖を感じたりして八つ当たりをすることがあります。
4.縄張りを侵された
家の外に猫が来たり、飼い主さんが知らない猫のにおいをつけて帰宅したり、縄張りに侵入した猫がいるのに攻撃できない状況のときに飼い主さんを攻撃してしまうことがあります。
猫の八つ当たりの対処法
そっとしておく
猫の八つ当たりによる攻撃は本気の攻撃なので、なだめようと猫に近づくと大怪我をする可能性があります。
また、興奮しているときに構ったり声をかけたりすることでさらに興奮して攻撃的になってしまう場合があります。猫が落ち着くまではそっとしておきましょう。
猫が八つ当たりをする原因を取り除く
猫の八つ当たりが続いている場合は、ストレスを感じ続けているということです。
放置してしまうとさらにトラブルが起きる可能性がありますので、猫のストレスの原因を探して取り除く必要があります。
猫が安心できる場所を作る
ストレス対策のために猫が隠れて落ち着ける場所を用意しましょう。
多頭飼育の場合は寝床や食事、トイレは他の猫と距離を保てるようにすることも大切です。
外にいる猫と対面させない
猫のストレスの原因が外にいる猫と分かっている場合は、カーテンを閉めるなどして姿が見えないようにします。
爪とぎ器を用意する
猫の爪とぎは爪の手入れ以外に、気持ちを落ち着かせる目的もあります。
猫の好みの爪とぎ器を色々な場所に置いてあげましょう。
動物病院を受診する
病気が原因で猫が攻撃的になることもあります。その可能性がある場合は、動物病院を受診し、健康チェックや行動について相談しましょう。
まとめ
猫が飼い主さんや同居猫に八つ当たりをするのは猫らしい行動ではありますが、飼い主さんが大怪我をしたり同居猫もストレスを抱えてしまう危険があります。
猫が八つ当たりをする原因を探り、速やかにその原因を取り除くことは勿論のこと、あまりにも八つ当たりが続く場合は動物病院に相談をすることをおすすめします。