猫の『シャンプー』で絶対してはいけない行為3選

猫の『シャンプー』で絶対してはいけない行為3選

水に濡れるのを嫌がる猫は多く、シャンプーの度に悪戦苦闘している方は多いかと思います。猫は自分でグルーミングをするので基本的に頻繁にシャンプーをする必要はありませんが、猫種や生活環境によって体を洗ってあげたい場合も多くありますよね。本記事では猫にシャンプーをする場合、どのようなことに気をつけたら良いかを紹介しています。

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記事の監修

日本では獣医師。世界では旅人。”旅する獣医師”として世界各国を巡り、海外で見てきた”動物と人との共生の様子”を、執筆や写真展を通して皆さんと共有する活動をしています。

1.猫の年齢・健康状態を気にしない

タオルの上の仔猫

猫をシャンプーする時に気をつけたいのは、年齢や健康状態などがシャンプーができる状態にあるかどうかです。飼主さんが猫の体の汚れやニオイが気になっても、シャンプーをしてはいけない時期もあります。

  • 子猫や幼猫
  • ワクチン接種の前後
  • 病気や怪我の治療中
  • 妊娠中の猫

猫はシャンプーが苦手な子が多いので、仔猫のうちから少しずつ慣れさせておくことが大切ですが、生まれたばかりの仔猫は体力があまりなく、誤嚥のリスクも高いため、シャンプーをすることはよくありません。最低でも3カ月以上たってから徐々にシャンプーを慣らしてあげると成猫になっても極端に嫌がることは少なくなります。

免疫力の弱い時や体の調子が万全でない時には猫にシャンプーするのは絶対にやめましょう。シャンプーの時間は猫にとってストレスを与えてしまい、精神的にも体にも大きな負担がかかってしまいます。病気や怪我の治療中や体に変化が起こりやすい妊娠している猫もシャンプーはしないようにしましょう。

2.人間用のシャンプー剤を使う

シャンプー

猫用のシャンプーには様々な種類があるため、どれを使ったらいいか迷ってしまう方も多いのではないでしょうか。シャンプー選びで気をつけたいのは、猫に人間用のシャンプーを使ってしまうことです。

普段から私たちが使っているシャンプーも天然由来成分をベースにした肌に優しいものは数多くありますが、人間と猫では皮膚の層構造や薄さに違いがあり、洗浄力の刺激によって肌荒れを起こしやすいのです。基本的に人間用のシャンプーは使わないでください。

猫用(動物用)シャンプーであれば安心して使えますが、猫の皮膚の状態には個体差があるため、、ペットサロンで相談したり、皮膚に異常がある場合は病院を受診したりして、皮膚に合ったシャンプーを選んでください。

こまめにグルーミングをする猫なので、含まれる成分や香りに配慮して愛猫にあったシャンプーを選んであげたいですね。

3.無理やりシャンプーをする

シャンプーされる猫

猫が暴れるほどシャンプーを嫌がる場合はパニックを起こしやすいため「無理強い」は絶対してはいけない行為です。猫が走り回って物にぶつかるリスクや飼主さんも噛まれたり引っ掻かれたりするなどの怪我をしてしまう可能性もあり危険です。

心臓病などの持病を持っている猫の場合は突然死することもあり得ます。

水を嫌がる猫で、からだをキレイにしてあげたい時は、シャワーで洗い流す必要のないシャンプー方法を選びましょう。猫用のボディータオルや水を使わない粉や泡のシャンプーも様々な種類がありますので、愛猫に合わせて使用してみるのも良いですね。

自宅でシャンプーが難しい場合は「動物病院」や猫も受付している「トリミングサロン」でプロにお願いをすることも検討しましょう。愛猫の皮膚の状態も分かりますし、長毛種で毛玉のもつれが気になる時や耳や爪などのお手入れに関する悩みも合わせて相談することが可能です。

全ての動物病院やトリミングサロンで猫のシャンプーを受け付けているわけではありませんので、まずは電話などで確認をとってみてくださいね。

まとめ

シャンプーされてイカ耳の猫

撥水性が低い猫の毛は濡れてしまうと乾くまでに時間がかかり、体温を奪われてしまうので本能的に嫌がる猫は多いです。シャンプー中はメンタル面でも大きな負担がかかるため、必ず猫の健康が万全な時だけにしましょう。

お風呂場の限られた空間の中で嫌がっている猫を無理に拘束すると、恐怖心からパニックを起こして猫と飼主さんが怪我してしまったり、突然死してしまったりといった危険性があります。トラウマから次のシャンプーは更に難しくなるので無理強いは絶対にしてはいけない行為です。

シャンプーに慣れるのは個体差があるため、初めてのシャンプーデビューならお風呂場に入ることから始めてみてはいかがでしょうか。猫種や生活環境によってシャンプーの頻度は異なりますし、場合によっては生涯シャンプーは不要なこともありますが、愛猫に合わせたシャンプー方法でいつも清潔な被毛を維持してあげたいですね。

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