早食いの猫が気をつけたい危険な病気
猫の特徴的な食べ方としては、噛む回数が少なく、丸飲みも多いようです。中には早食いをする猫もいます。
しかし早食いをすると、食後の嘔吐など消化器症状が出てしまう事もあります。早食いによって体に負担をかけ続けると、思いもよらぬ病気を引き起こす可能性があるため注意が必要です。
1.胃拡張・胃捻転症候群
猫の胃拡張胃捻転は非常に稀です。1番注意すべき項目ではないかと思います。省いても良いかと思いますが、入れるのであれば3番目かその他枠で十分です。(説明文自体は大きな誤りはありませんが、原因は運動以外に、基礎疾患による脱水や異物、食さの異常発酵などがあります。)
2.肥満
早食いは、食事をした後の満足感が得にくい食べ方です。適正量を愛猫に与えていても、早食いしてしまうと食べ足りなく感じてしまい、さらに必要以上に食べすぎて体重が増えやすくなります。
猫は一度太ってしまうとダイエットがとても難しく、一日の食事量を急激に減らすと栄養バランスが崩れて体に大きな負担がかかるため、長期的な減量を行わなければなりません。
早食いの猫から要求されたとしても、飼い主さんは適正量以上は与えないようにし、早食いの改善と合わせて食事の与え方も考える必要があります。
3.糖尿病
猫は強い興奮状態や過度なストレスを感じる環境によって血糖値が高くなりますが、早食いで一度に大量のフードを食べる事でも同じように急激に血糖値を上昇させてしまいます。
糖尿病は摂取した糖分をエネルギーとして利用できなくなる病気なので、一時的に上がった血糖値も下がる(利用できている)なら大きな問題にはなりません。ただし、持続的に血糖値が高い場合は糖尿病を疑います。
猫の糖尿病の初期症状としては「飲水量や尿の量が増える」「食欲の増加」などが見られますが、徐々に「きちんとごはんを食べていても痩せてしまう」といった症状が見られるようになります。
糖尿病になりやすいのは、比較的肥満の猫や高齢猫が多い傾向ですが、若い成猫でも発症する可能性はあります。発症したら、食事や投薬だけでなく、生活習慣の根本的な見直しが大切です。
猫に「早食い」をさせないための対策とは
猫に早食いをさせないためには、以下のような対策が必要となります。
食事の回数を増やす
空腹の状態が長く続くと早食いをしてしまいがちなので、猫が一日に必要とする適正量をそのままに、食事の回数を増やしてあげましょう。飼い主さんが小分けで与えるのが難しい場合は「自動給餌器」を使うのもおすすめです。
水分を含むフードを与える
主食でドライフードを与えている場合は、早食いすると胃の中で水分を吸収し、急激に膨張してしまいます。量を調整しながら、水分を多く含んだウエットタイプのフードをトッピングしたり、お湯でふやかしたりして与えると、食べるペースを抑える効果があります。
「早食い防止用の食器」を使う
「早食い防止用の食器」を活用してみるのも良いでしょう。
食器の底面が凸凹した形状になっているため、猫は時間をかけて少しずつごはんを食べることができます。また、空気を余分に飲み込むのを防ぎながら満腹感を味わうことができます。
まとめ
食欲旺盛な猫はもともと早食いしやすい傾向にあります。
しかし、多頭飼いでごはんの横取りをされる心配があるなどの理由でゆっくり落ち着いて食べられない場合や、食べ終えてから次の食事までの時間が長すぎる場合などは、過度な早食いをしやすくなります。
今回ご紹介した危険な病気を念頭におきつつ、猫が早食いせずに安心して健康的な食事ができるような環境をまずは整えてあげたいですね。