猫の『睡眠の質』を良くする4つの方法

猫の『睡眠の質』を良くする4つの方法

猫は寝ている時間のほとんどが浅い眠り(レム睡眠)だといわれています。しかし深い眠り(ノンレム睡眠)もちゃんとあり、そしていかにそれをたくさん取れるかが、睡眠の質向上のカギとなります。人に限らず、良い眠りは美と健康と長寿の源です。愛猫がいつまでも元気で可愛くいられるよう、次の4つをチェック&トライしてみましょう。

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記事の監修

日本では獣医師。世界では旅人。”旅する獣医師”として世界各国を巡り、海外で見てきた”動物と人との共生の様子”を、執筆や写真展を通して皆さんと共有する活動をしています。

1.適度な運動

ジャンプするメインクーンの子猫2匹

運動は眠りに大いに関係します。実際たくさん遊んだ日には、猫もぐっすり眠ります。

しかし運動は「適度」に「毎日続けること」が大切です。まずはタワーの設置やタンスの上の基地作りなどで、猫が遊びや生活の中で自然に上下運動できるように仕向けます。そしてできれば毎日、10分から20分ほどしっかり遊んであげると、眠りに加え絆も深まっていくでしょう。

2.お腹が空いていないこと

ソーセージを見つめるキジトラ

人でもお腹が空きすぎると、夜中に目が覚めてしまいます。それと同じく猫の深夜と早朝運動会も、食事の間隔が開きすぎることが一因だとされています。

野生の生き物は「食べたら寝る」が定石です。食事は元気なおとなの猫なら、1日2回で構いません。しかし体力や年齢、生活スタイル、持病などを考えて回数を増やしてもいいでしょう。ただしトータルの食事量をオーバーしないよう、量の調節が必要です。

3.マッサージをする

娘を舐めるサイベリアンの母

獲物を捕まえて(運動して)食べたら、次は体のお手入れをする。それが自然界のセオリーです。猫が熱心に体を舐めるのは血などの臭いを消すためですが、他にセルフマッサージの役目があるともいわれています。そして理由が何であれ、血液循環が良くなると自然に眠くなるものです。

家庭においてはブラッシングが、被毛のお手入れだけでなくマッサージの役目を果たします。ブラシやコーム、そして素手で撫でる習慣は、それだけで猫の睡眠の質を高めてくれるのです。

もちろん猫の性格にもよるので、嫌がるようなら無理にブラッシングしてはいけませんよ。

4.眠りに適した環境作り

毛布で眠るロシアンブルー

人でも以下の3つが揃うと良く眠れます。

  • 快適な温度と湿度
  • 暗くて静かで安心できる場所
  • 気持ちの良い寝具

猫の場合は、室温26℃前後、湿度は50%前後を目安にし、静かな場所に清潔なベッドを置いてあげましょう。昼間は日向ぼっこをしながら寝るのを好む猫もいますし、猫は季節によってあちこち居場所を変えるので、「猫の意見」もぜひ聞いて、取り入れてあげてくださいね。

まとめ

熟睡する子猫

1日の半分以上の時間を眠って過ごす猫たち。その睡眠の質を考えることは、猫の健康を考えることだといってまず間違いありません。

適度な運動と食事、体のお手入れと環境整備。聞けば当たり前とも思える単純なことですが、常に全部は難しいかもしれません。そんなときは基本中の基本である「室温と湿度の管理」だけでも頑張ってみてくださいね。

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