1.自分のニオイがしないから
猫がよくする行動と言えば「ニオイ付け」ですね。飼い主さんにもスリスリと頭などをこすり付けて「自分のもの」というアピールをします。これは住環境に対しても同じで猫は「自分のニオイがする部屋」にいるのが落ち着くのだそうです。
そのため、引っ越しなどで自分のニオイがしない部屋に来てしまうと、パニックを起こしてしまうこともあるのだとか。
「引っ越しをしたら、愛猫自身のニオイのする毛布などをそばに置いてあげるように」とよく推奨されるのは、猫が自分のニオイがしない場所に対してストレスを抱えてしまわないように、という配慮からなのです。
2.行動範囲が狭いから
猫は外に暮らす場合であっても、自分のテリトリーの範囲は狭いようです。繊細で警戒心が強いため、新しい場所に行くことにも警戒してしまうのでしょうか。
実際に「猫は行動範囲が狭く、新しい環境に飛び込むことが少ない」ということも分かっているのだそうです。ただし、オス猫がライバルのいない新天地を求める場合は別のようです。
行動範囲が狭いことから「縄張りを大切にする」という意識も強いため、環境の変化によって「縄張りがなくなってしまった」と思ってしまい、それがストレスにつながってしまう可能性もあるようですね。
3.知らない環境が不安
猫は不安を抱えやすい生き物です。自分の家に来客があっただけでも不安になってしまう場合も…。たとえ飼い主さんが出産したり新しい猫を迎えたりという「変化」でも、テリトリーを荒らされた気分になったり、不安を抱えて隠れてしまうこともありますよね。
猫の前頭葉は脳全体の3.5%しかないそうですが、その前頭葉には計画の変更に対応する能力にも関係しているそうです。そのため、猫は前頭葉の割合の低いせいで新しい環境に対する順応力が犬などの動物に比べても低いのだそうです。
人間から見れば些細なことにも不安を抱きやすいため、少しでも安心出来るように飼い主さんがサポートしてあげることで、「いつまで経っても新しい環境を受け付けない」という事態は免れることが出来るかもしれませんね。
まとめ
「猫は環境の変化が苦手」という言葉はよく聞きますが具体的に「どういうことが苦手なのか」「どうして苦手に感じるのか」を掘り下げる方はそこまで多くないかもしれません。
しかし、猫がどのような理由で環境の変化を苦手にしているかを知ることで、いざ「その時」が来た時に飼い主さんも対応しやすくなるのは明白です。
猫にとっても重要な「環境の変化」は、いつどうなるかは誰にも分かりません。いざという時に焦ってしまわぬように、愛猫が普段から不安に感じやすい内容を知っておくことをおすすめします。