「手」で遊ばせると起こるトラブル
猫を相手に手を使って蜘蛛が這うような動きをすると、もれなく飛びついてきます。
なんとも言えないスリリングな感じが、クセになる飼い主さんもいらっしゃるのではないでしょうか。猫のほうも楽しんで習慣づくでしょう。
ところが、この習慣が思わぬトラブルに発展することがあるのです。今回は、手で遊ばせるクセをつけてはいけない理由を5つ紹介いたします。
1.噛みグセがつく
手で遊ぶことが習慣化すると、手を見ただけで噛み付くようになります。いわゆる噛みグセです。不意打ちにやられることになるので、怪我の原因にも繋がります。
猫には狩猟本能があるので、基本的に動くものは何でも獲物に思えてしまいます。
2.感染症を引き起こす可能性がある
猫に噛まれると傷がつきます。手はあらゆるものに触れるので、傷を放置すると感染症を引き起こす可能性があります。(猫ひっかき病や破傷風など)
特に抵抗力が弱い方や、糖尿病などの持病がある方はリスクが高まるので気をつけてください。
3.いざという時に抱っこができない
愛猫の身に危険が迫った瞬間や通院時など、抱っこが必要な場面がありますよね。手の動きに反応するようになると、抱っこをしようとしただけで噛まれるようになってしまいます。
4.誰に対しても噛みつくようになる
「人の手=狩りごっこの対象」という公式が成立してしまうと、誰彼構わず噛むようになります。
突然噛まれたほうも戸惑いますし、気まずい空気になってしまうでしょう。何よりも怪我をさせてしまっては困ります。
5.獣医さんが苦戦する羽目に
噛みグセの被害は獣医さんにまで及びます。何かをしようとする度に噛まれていては診察どころではなくなってしまいますよね。
動物の診察では触診が重要になります。全身をくまなくチェックすることで、言葉の代わりとなるサインを受け取ることができるからです。
おもちゃで遊ぶ習慣を身につけさせて!
先ほども紹介したように、猫には狩猟本能があります。動くものに飛びついたり、噛んだりする行動自体は止めさせることができません。
そのため、必ずおもちゃで遊ぶ習慣を身につけさせましょう。一緒に遊ぶ際も、手足に戯れさせないようにすることが重要です。
今現在すでに噛みグセがある猫も、おもちゃで遊ぶように習慣づければ改善することが可能です。根気強く噛みグセを修正していきましょう。
まとめ
「猫は可愛いから噛まれても平気!」という甘やかしは、自分だけではなく大切な誰かを傷つけてしまうことに繋がります。
人が痛い思いをすると、最終的には愛猫自身も心に傷を負うことになってしまいます。つまり手で遊ばせるクセは、皆が辛い思いをするのです。
健康に関わる診察時にも影響が及んでしまうので、噛みグセはつけさせない・ついていれば改善するように心がけましょう。
猫は元気良くおもちゃで遊ぶのが1番です。思う存分本能が満たれるように、おもちゃを動かしてあげましょう。