猫はなぜ毛玉を吐くの?
猫が毛玉を吐くとはどのような状況なのでしょうか。なぜ毛玉が出てくるのでしょうか。
毛玉の正体
猫が吐いてしまう毛玉の正体は、毛繕いをする過程で飲み込んでしまう被毛のかたまりです。
被毛は消化されない
被毛は消化されずにそのまま残ってしまいます。便と一緒に排出されることもありますが、胃の中で塊となり嘔吐することも珍しくありません。
吐いても大丈夫?
猫にとっては毛玉を吐くことも1種の生理現象です。はっきり毛玉だと認識できる嘔吐物であれば問題ありません。大抵の場合は、その後ケロッとした顔で元気に過ごします。
ただし、嘔吐が止まらない・苦しそうなのに吐けない・呼吸が乱れているなどの症状があれば病院へ連れて行きましょう。
長毛種は毛球症に気をつけて
体内に取り込まれた被毛の量が多かったり、長期間留まり続けると、胃腸を詰まらせてしまうことがあります。これを「毛球症」といいます。
長い毛を持つ長毛種は、短毛種と比べて毛球症を発症するリスクが高まります。最悪の場合は腸閉塞を引き起こして命を脅かすので、毛玉も侮れない存在なのです。
毛玉による嘔吐を減らす方法
生理現象とはいえ、嘔吐よって体力を消耗します。また、毛球症という病気があることを知ると不安になりますよね。
ここからは、毛玉による嘔吐の頻度や、毛球症から愛猫を守る方法を3つ紹介いたします。
1.こまめにブラッシングする
猫は毎日欠かさず毛繕いをします。これは本能による日課なのでやめさせることはできません。
そこで、こまめにブラッシングをしてあげることで、猫がグルーミングで飲み込んでしまう余分な被毛を取り除いてあげましょう。飼い主さんが手伝ってあげることで、体内に取り込まる被毛の量自体を減らすのです。
短毛種は1週間に1回、長毛種は少なくとも2日に1回はブラッシングをしてあげましょう。ただし、3月頃と11月頃にやってくる換毛期は回数を増やしてください。長毛種は毎日やったほうが良いでしょう。
短毛種は背中からしっぽにかけて、長毛種は腹部や内股を重点的にブラシをかけてください。
2.毛玉対応フードを食べさせる
キャットフードの中には「毛玉ケア」や「ヘアボールコントロール」という機能性フードがあります。通常のキャットフードよりも食物繊維が豊富で、毛玉を絡めて便と一緒に排出するように促してくれます。
フードを変更する際はいきなり新しいものにせず、これまで食べていたものに混ぜながら徐々に切り替えていきましょう。種類や内容も含め、心配なことがあれば獣医さんに相談してみると良いでしょう。
3.精神的なストレスを減らす
猫はイライラしたり、精神的なストレスを感じると過剰に毛繕いをします。毛繕いをするここで気持ちを切り替えるためです。ストレスが原因の毛繕いでは、腹部や内股ばかりを舐めます。これらの部位は自分で舐めやすいからです。
急激な環境の変化・騒がしくする・寛ぐ愛猫を邪魔するなど、ストレスになり得ることを避けることも毛玉対策に繋がります。
まとめ
猫は外敵から身を守るために、においを消す習慣を身につけました。舌に備わったザラザラとした突起がブラシの役割を果たします。
猫が臭わないのは、毛繕いのおかげだったのです。しかし毛繕いをすることで、胃の中で毛玉ができてしまうというトラブルも起きてしまいます。
自分では処理できないほどの毛玉を溜めてしまうと、毛球症を引き起こす恐れがあります。ブラッシングや毛玉対応フードを活用しながらケアしてあげましょう。