1.発情期
猫が急にうるさく鳴き始める理由のひとつに発情期があります。
いつもの「ニャーン」という鳴き声とは違い「アオーン」「ギャオーン」という独特な鳴き声になるため、発情期なのだとわかるでしょう。
メスがオスにアピールするために鳴き、オスもそれに応えて鳴きます。
この鳴き声は10日ほど続き、近所迷惑にもなりかねません。
発情期の鳴き声をやめさせるのに最も効果がある方法は、去勢・避妊手術を受けさせることです。
去勢・避妊手術を行うことで、尿スプレーなど発情期の問題行動の解決や、生殖器疾患の予防にもなります。
ただし、手術は全身麻酔で行うため、リスクがないわけではありません。獣医師とよく相談の上で検討して下さいね。
2.要求
飼い主に対して要求があって鳴いていることもあります。
この場合は、しつこくいつまでも鳴き続けるでしょう。
猫が何をしてほしいのか、飼い主が気づいてあげる必要があります。
猫の要求といえば「お腹がすいた」「水がない」「トイレが汚れている」などです。
飼い主に構ってもらえなくて寂しさを抱えていたり、遊びが足りないこともあります。
猫とのコミュニケーションが足りていないと感じたら、スキンシップや遊びの時間を作ってあげて下さいね。
3.ストレス
ストレスが原因でうるさく鳴くことがあります。
猫はデリケートで、特に家の中に変化があるとストレスを抱えやすいのです。
転居によって環境が変わるのはもちろん、新しい家具を購入したり、部屋の模様替えをするだけでも、ストレスになることがあります。
また、新しい家族やペットが増えるなど、家族構成の変化でもストレスを抱えることがあるのです。
大きな声で鳴く以外、粗相をしたり、過剰なグルーミングをするなどの行動が見られることもあります。
引っ越しなどは仕方のないことですが、家具の配置を以前と同じにしたり、猫が使っていたタオルやおもちゃなど、自分のにおいがして安心できるものを持っていきましょう。
家族構成の変化や、新しいペットを迎えた場合などは、猫を優先するなど、いつも以上に猫の様子を気にかけてあげて下さい。
4.病気
猫がうなるように鳴く時は、体のどこかに痛みがあるのかも知れません。
特に、排尿時に痛がって鳴く時は、尿路結石の可能性があります。
飼い主と離れた時に猫が異常なほど鳴く場合は、分離不安症になっているかもしれません。
高齢の猫が叫ぶような鳴き方をするようになったら、認知症が考えられます。
いずれにせよ、病気の場合は鳴く以外にも症状が現れることが多いです。
気になることがあれば、動物病院で診てもらいましょう。
まとめ
猫がいつもと違う鳴き方をしている時、うるさいからといって、部屋に閉じ込めたりするのは逆効果です。
問題の解決になるどころか、猫がストレスを抱えてしまい、鳴き声がひどくなったり、体調を崩してしまうことも考えられます。
まず、なぜ鳴いているのか、その理由を探ってみましょう。必ず何らかの理由があるはずです。
飼い主が気づいて対処してあげることで、猫も落ち着きを取り戻します。
ただし、病気が考えられる場合は、早めに動物病院を受診して下さいね。