慢性的に痛い場合
猫にとって、あらゆることが痛みの原因となります。
腹痛や頭痛、がんや怪我や骨折などの場合、慢性的に痛みがずっと続いてしまう際の仕草や行動があります。
1.おとなしくなる
- 遊びたがらない
- 高いところに行かなくなる
- 人や仲良しな同居動物を避ける
常に痛みを感じていると、人と同じで猫もあまり動かなくなります。
2.感情表現が乏しい
- 帰宅時お迎えに出てこない
- おしゃべりが減る
- 挨拶はまばたき程度
- ずっと不機嫌そうでしかめっ面に見える
痛みが強いほど人や他の動物とのかかわりをさけるようになり、最低限の挨拶でしのごうとします。
3.眠りが浅く緊張気味
- 香箱座りが増える
- ヘソ天で寝なくなる
- 寒くないのにキュッと丸まって寝る
- 寝床をのぞくと常に目が合う
痛い場所にもよりますが、身体を守るように小さく丸まって目を閉じ、深く眠るでもなく何かを我慢している様子に見えます。
4.いつもと違う猫になる
- 引きこもって姿を見せない
- いつもは行かない場所にいる
- 飼い主さんや同居動物に攻撃的になる
構われるのが嫌で普段行かない隅っこでうずくまるのは、かなり痛みが強いとき。
そこでうっかり手を出すと、噛まれたり引っ掻かれたりすることも珍しくありません。
何かするときに痛い場合
例えば「ご飯のときだけ様子が変だけど、実は痛みのせいだった」という場合です。
5.食事の仕方が変わる
- こぼすようになった
- ご飯をペッペと飛ばしながら食べる
- 片側だけで噛む
- 食事に時間がかかる割に残す
- 空腹を訴えるのに小食
歯周病や口内炎など口にトラブルがある場合です。
最初は頑張って何とか食べていますが、症状が進むと猫はそのうち諦めて食事をしなくなります。
6.粗相をする(関節炎)
- トイレの外にウンチをする
- オシッコも外にするようになった
背中や腰の関節に問題がある場合、特にウンチは足場が定まらないと出ないので、砂の変更などが必要です。
またトイレの縁が高過ぎて超えられないときも、猫はトイレの外で用を足すようになります。
7.トイレ回数が増える(FLUTD:猫下部尿路疾患)
- いつまでも砂を掻いている
- 何度もトイレに出入りする
- トイレの中で鳴く
- トイレ以外の場所でも排尿姿勢をとる
これらは強烈な不快感と共に痛みも感じ、何とかオシッコを出そうとしている行動です。膀胱炎や尿道結石の典型的な症状です。
まとめ
基本的に猫は、誰かに助けてもらおうという発想を持ちません。
人間のように痛みや不調を周囲に派手に訴えないので、痛みがあるかどうかは猫のそぶりから推察するしかありません。
そしてそれができるのはいつも側にいる飼い主さんです。
日々の様子をしっかり確認し、少しでも気になる様子があればかかりつけの動物病院を受診しましょう。