1.スイセン(ヒガンバナの仲間)
春に開花するスイセンはヒガンバナの仲間です。
口にすると少量では胃腸障害を起こし、量が多いと神経麻痺を起こします。
人がニラと間違えて食べて死亡事故が起きるほどの猛毒で、猫の場合はその葉の形が猫好みなため、口にすることがあるようです。
他にもアマリリスや君子蘭、スノードロップ、スノーフレークなど、春には危険なヒガンバナの仲間がたくさん芽を出し開花します。
2.ユリの仲間
ユリの開花は通常夏ですが、その清楚な美しさゆえに、おめでたいシーンから別れの場面まで一年中出回っています。
特に年度変わりの3月4月にはユリの花が大活躍。
しかしその一方でユリは猫に対する毒性の高さでも有名です。
口にする量によってはあっという間に腎不全を起こし、数日のうちに死に至ります。
ユリも仲間が多く、今ではユリとは違う科に変更されていますが、牛が食べて体調を壊すため牧場で毛嫌いされているスズランや水耕栽培で人気のヒヤシンス、色も形もとりどりで人気のチューリップもその一族です。
特にユリは根や茎、葉や花、花粉だけでなく、活けた水も危険です。
3.キンポウゲの仲間
キンポウゲの仲間は日本で昔から愛されてきた花ですが、猫にとっては多種多様な毒素を含むかなり困った植物です。
特に春を告げる福寿草は毒性が強く、興味を持った猫がかじりって数時間で亡くなる可能性もあります。
可憐でカラフルなアネモネや近年種類が爆発的に増えたクリスマスローズも、この危険なファミリーの一員です。
4.ボタン
春から初夏にかけて大輪の花を咲かせるボタンとその仲間のシャクヤク。
華やかでパーティなどで人気の花ですが、茎などを傷つけると乳液状の液体が出て、触るとかぶれてしまいます。
また舐めると胃腸障害や血圧の低下を招くので、弱っている猫では寿命を縮める一因になります。
まとめ
ここでは誰もが馴染みのある春の花、簡単に手に入り、ごく普通に家に飾られているものを挙げてみました。
猫に危険な植物は数え上げるとキリがありません。
しかも事故はちょっとした油断で起きるので、それを避けるために猫がいる間は花を飾ることを諦めるのも1つの手です。
しかしまずは「何の花がどう危険なのか」を知りましょう。
その上で植え方や飾り方を工夫したり、安全な花を選んだりすれば、猫と一緒に花のある生活を楽しむ道が開けるのではないでしょうか。